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コロナ以降の世界と人権

コロナ禍第一波の被害が深刻を極めた本年3月のスペインで、新型コロナウイルスに感染した高齢患者を乗せた救急車が、若者の集団投石にあう事件がありました。
AFP BB NEWS:新型ウイルスの高齢患者乗せた救急車に若者が投石 スペイン

この記事を読んだとき、「海外は未だ中世か?」と慄然としたものですが、実は日本でもこの手の事案は発生しています。
佐賀新聞Live:「決して許されない」投石行為など人権侵害 感染者差別で佐賀県弁護士会が声明
ハフィントンポスト:「感染者の実名暴露やデマを拡散する人権侵害が生じている」民放連と新聞協会、新型コロナで声明

前回私が投稿した「コロナ禍の情報公開」に関するブログ記事に寄せて、「(コロナ禍の)事例紹介は国民の知見を高めるうえで大切だが、一方で感染者などの人権侵害におよぶ行き過ぎた行為に対する啓発も、両輪でしっかりやってほしい」という趣旨のコメントをいただきました。

文藝春秋の8月号に掲載されている石戸諭氏の論考「自粛警察」の正体──小市民が弾圧者に変わるとき」では、飲食店のドアに「営業するな!火付けるぞ!」という貼り紙を貼った人物は、63歳の元自治体職員で、再雇用をされていた、いたって生真面目な人物だったと書かれていました。その他、いわゆる行き過ぎた「自粛警察」を行っているのは、ごく普通の人物が多いとのことで、「一線を踏み越え」てしまう振る舞いは、誰もが起こしうるという点を肝に銘じなければなりません。さらに石戸氏は、SNS等で「自粛警察」行為をアップすると、一部の人々が快哉をあげることで、過激化に歯止めがかからなくなるという問題も指摘していました。

佐倉市で、上記のような事案の発生は現状私の耳には届いていませんが、未然に防ぐ意味でも啓発は必要です。

なお、確認したところ佐倉市のサイトでも、通り一遍のことは告知されていました。ただし、①深い階層にあり探しきれない、②内容の掘り込みが浅い、点が課題としてあると感じられましたので、大阪の島本町のサイトなどを参考に、具体的事例などを記載するとともに、市民の皆さまに検索できるよう配慮していただくよう、担当課にお願いしました。

島本町:新型コロナウイルス感染症を理由とした人権侵害を行わないために

各国で報道されているニュースを読むにつけ、今般のコロナ禍にかかわらず、危険な感染症の流行は「起きるか起きないか」ではなく、「次の流行はいつか」という心がまえが必須であると考えてよいでしょう。

コロナ以降の世界を生きる私たちは、「危機回避能力」と「人権意識」という両輪を、しっかり身に着けなければならないと考えます。

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