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佐倉市の街路樹花壇の埋め立てと「市民協働」

佐倉市の市民協働は名ばかりのものなのか?

佐倉市の一部の街路樹の植込み(以下便宜上「街路樹花壇」とします)に、例年雑草が茂る状態が続いていました。そこで市全体の視点にたち、市民協働で「街路樹花壇」を良い状態にする方法について道路維持課に相談したところ、本日5月14日、突然街路樹花壇の埋め立てが始まってしまいました。

◆市民協働による美しい街路樹花壇

街中でよく見かける、綺麗な花が植えられた街路樹花壇。あれは、近隣住民の方が自発的に花を植え、手入れをしてくださっているのですが、行政当局としては「おもてだって推奨できない」行為なのです。その理由は、政策や条例の裏付けがないから。

同じような課題は他の市町村でもあって、長年議論されてきました。そんな中、昨今各地でアダプト制度と呼ばれる市民協働の政策が活発に導入されはじめています。

道路、公園、街路樹花壇など、行政が所管する公共施設を、環境的観点から「大切に思う」市民は多くおられます。その思いを「花を植え、育む」などの美化活動に昇華させた市民や団体を、行政が支援する「協働によるまちづくり」制度の一つの手法です。

佐倉市の街路樹花壇も、最近少しずつ「綺麗な花が植えられた街路樹花壇」が増えてきました。コロナ禍の中、生活に潤いを求める気持ちから、街路樹花壇に癒しを求める方もいらしたかもしれません。そこで、そういう活動に政策的な裏付けをし、より活発に活動いただくために、上記のような相談を思い立ったわけです。

私としては先進市のアダプト制度を参考にするため、港区や姫路市に問合せて、導入の方法や課題などをヒアリングし、それを元にまずは電話で担当課に相談したのです。すると、「現時点で花などが植えられていない街路樹花壇は、埋め立てすることに決めました」と。

あまりに驚いたので、「次回の一般質問にするので、対応を検討しましょう」と伝えておいたのですが、本日埋め立て作業がはじまってしまいました。私の電話はあくまで「相談」であって、誓って価値観をゴリ押しするようなものではありませんでした。しかし、担当部門はパワープレイに出た形となってしまいました。

もちろん、雑草が伸び放題の状態の街路樹花壇に関する解決策として、埋め立ては一つの手法として否定するものではありません。また、地域特性もありますから、アダプト制度が絶対的な最良手とも思っていません。

しかし、住民の中には、「ちょっと花を植えてみたいけど、どこに相談したらいいのか・・・」という方は、多くおられたと思います。

そういう調査もなしに、突然埋め立てとは・・・。

埋め立ててしまった街路樹花壇は、将来市民協働による美しい花畑になる道を永遠に閉ざされてしまいました。

佐倉市は、総合計画にうたっている「市民協働」を、本当にやる気があるのでしょうか。

佐倉市:市民協働とは

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