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2021年3月4日一般質問:佐倉市への移住促進策について

この質問を公開するにあたり

この質問の公開作業をしているのは、2022年1月18日です。

この質疑を読み返して思うのは、佐倉市ではまだまだ「若い世代のための魅力創出」が足りていない、という点です。

この質問の文脈は、コロナ禍により地方に住まいを移すトレンドを活かして、佐倉市の「強み」を見直したうえで、しっかり魅力をてこ入れ、あるいは創出し、正しいターゲットにその情報を届ける施策を打ち出すべきだ、とするものです。

他方、「移住促進」というのは、まさに全庁的に取り組む必要があるため、政治の力で「大きな流れ」を作り出さなければなりません。

私としては、少なくとも「移住促進に関係のある部門」のエースを集め特命WGを組み、KPIを決めて取り組むくらいの意気込みが必要だと思うのですが、少なくとも22年1月現在そのような動きはみられません。

以下、質問と答弁です。


コロナ禍が続く中、社会のオンライン化が加速しています。

その流れの中、総務省によれば11月の東京都の転出者数は2万8,077人と、前年同月比で19.3%増え、地方移住の流れがいよいよ本格化しています。他の基礎自治体でも、東京から転出する人たちの受皿となるべく、様々な動きが見られます。

東京から40キロ圏内でありつつ、自然環境に恵まれたいわゆる境目に位置する佐倉市は、この流れを正しく認識し、動き出す好機と考えます。特に第5次総合計画の重点目標ともなっている子育て世代の流入、定住促進、子育て支援施策などをしっかり行い、打ち出していくことができれば、大いに効果が見込めると考えております。

まずは、現在佐倉市にある制度において、子育て世代の流入、定住促進に役立つものを洗い出す必要があると考えます。そのうち、ブラッシュアップすべきもの、組合せによって効果が最大化されるものなどを仕分けし、しっかり広報できる状態に持っていくことが必要と考えます。

例えば昨年始まった妊娠中の女性や子供を対象としたインフルエンザ予防接種費用の一部助成や、「WEラブ赤ちゃん」プロジェクトもあります。どの市もまねできない学校教育における佐倉学のアピールも必要です。現役世代なら、リモート業務ができるスマートオフィスプレイスも魅力です。また、市内に3つある市民農園と空き家バンクを組み合わせ、東京近郊でプチ農園生活ができるという点を売り込む施策など、知恵を絞れば、魅力的なパッケージにすることができる制度がたくさんあるように思います。加えて、例えば空き家についても、空き家バンク一本ではなく、空き家をスマートオフィスとして市民に提供する施策なども検討できるのではないかと思います。

以上を踏まえ、コロナ禍を背景として、テレワークの普及やウェブ会議といった仕事のオンライン化が進み、東京から地方への人口流入が増えている状況において、佐倉市への定住促進のために検討している施策などがありましたらご教示ください。

執行部(市役所)回答

市長(西田三十五):
新型コロナウイルスの感染拡大防止を機に、テレワークなど多様な働き方が広がり、通勤の利便性よりも暮らしやすさや子育てのしやすさを求め、都心から郊外へ人口が流出するなど、コロナ禍が東京一極集中に変化をもたらしております。佐倉市では、これまでも定住促進施策を進めてまいりましたが、現在のこの変化を逃すことなく定住促進につなげ、明るい未来を目指してまいりたいと考えております。
このため、この3月から移住相談機能を強化した佐倉市UIJターン総合相談窓口を新たに開設いたしました。本市は、豊かな自然や充実した子育て支援策など、暮らしやすさや子育てしやすさを求める流れに応えられる環境を存分に備えているものと考えております。広い持ち家で快適なテレワーク環境を実現することも、必要に応じて駅前のコワーキングスペースを利用することもできます。これらのことから、特にUターン、Iターン、Jターンを検討している都内の若い世代をターゲットといたしております。
本市の強みを生かし、戦略的な情報発信を行うとともに、庁内の連携を強化したワンストップ窓口による対応に加え、オンライン相談の導入により、多くの移住検討者に佐倉市を選択してもらえるように努めてまいりたいと考えております。

ありがとうございました。定住促進関連のワンストップ化窓口など、本件の取組を確認させていただきました。

市長のご答弁もありましたとおり、個別施策をマッチングさせるために、全庁的な協力・体制構築が必要であると考えます。さらに、練り上げた施策をターゲットに正しく届けるということが重要だというご認識も市長から承りました。行政は、とかく広報機能が弱いというふうに言われております。ターゲット、媒体、手法などをしっかりマーケティングして、全庁総力を挙げての取組をお願いしたいと思います。

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