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佐倉市の主権者教育について

私が議員になって一番驚いたことは、「議会がほとんど役に立っていない」という点です。

もう、これは過去山のように記事を積み上げてきているので説明は割愛しますが、「役に立っていない」どころか「市にとってマイナスである」ような事例を多くみてきました。

突き詰めて言えば、それは「我が国の民主主義の進展が十分ではない」ことが原因と考えています。

そのような状況を改善するためには、やはり「これからの世界」を作っていく子供たちの主権者教育がどうしても必要だ、と思うのです。

以下、質問です。


2022年12月8日:髙橋とみお一般質問

次に「若い世代に選ばれるまち」を、若者のための政策という側面でうかがいます。

若者のための政策については、放課後自習ができるスペースの確保、スクールソーシャルワーカーの充実、外国語を母国語とする子供たちのための日本語適用教室の予算拡充など、前に進めるべき様々な課題があると認識しています。

今回は、主権者教育という文脈でうかがいます。

佐倉市の教育の基礎である「第3次佐倉教育ビジョン」には、主権者教育に関する項目がありません。佐倉市の今後を担う子供たちに、国民主権を前提とする民主主義の在り様を学習してもらう意味でも、将来のリーダーを育てる意味でも、主権者教育は非常に重要と考えます。

国際比較調査グループISSPの調査によると、スウェーデンの国政選挙の投票率は常に85%以上であり、政治家に対する国民の信頼度も約40%と非常に高い。

他方、我が国の状況をみると、国政選挙の投票率はおおむね50%周辺であり、政治家への信頼度は約7%です。

なお、佐倉市における投票率は、近年のきなみ5割を下回っております。そこから類推するに、市議会への信頼度はおしてしるべし、というところでしょう。

いろいろな意見があるところですが、我が国の政治不信は、突き詰めれば市民国民の代表を地域で育んでいく土壌が醸成されていないところが大きな原因の一つと考えます。

地域で育まれた代表ならば、地域の人たちの声はその人物のもとに集約され、政策や予算に反映されます。その結果が、スウェーデンをはじめとする「政治への信頼度が高い」国の民主主義なのだと認識しています。

遠回りに感じるかもしれませんが、主権者教育こそ我が国の、あるいは投票率が50%を下回っている佐倉市の、民主主義再生の処方箋のひとつであると考えています。

そこで、佐倉市の小中学校では、先に行われた子供議会以外で、どのような主権者教育が行われているか、具体的な事例をうかがいます。

教育委員会答弁

主権者教育につきましては、児童生徒一人一人が主体的に社会参画しようとする態度を養い、身近な社会や世界に目を向けながら、未来社会を築いていこうとする重要な取組でございます。各学校におきましては、社会科を中心に法律や決まり、政治経済の仕組みを子供たちの発達段階に応じて指導しております。具体的には、選挙で使用する投票箱を活用し、模擬選挙を学習活動に取り入れている中学校もございます。引き続き児童生徒が主体的かつ民主的に社会へ参画する意識を高めていけるよう努めてまいります。

ありがとうございました。中学校での模擬投票の事例など、様々な工夫がなされていることがわかりました。今後、より積極的な広報と、学校間での情報共有により、より充実した主権者教育が佐倉市全域に広がるようお願いいたします。

私は、主権者教育のポイントは実体験としての民主主義的成功体験と、その連続的環境の存在であると考えています。教育の現場も非常におおきな変革期を迎えている中、ご苦労の多いことと思いますがよろしくお願いします。

以前、川口議員も紹介していたが、お隣の酒々井町の「子供模擬議会」も、非常に面白い試みのひとつであると思います。

簡単に紹介すると、酒々井町では小学6年生と中学3年生に、夏休みに「酒々井町に対する質問や要望」を考えてくるよう宿題を出すそうです。

夏休みあけに、生徒たちが自分なりに考えて持ち寄った内容を、各自クラスでプレゼンテーションし、クラス全体で「誰の質問や要望がもっともよいか」という趣旨で投票を行う。

そこでもっとも投票数が多かった内容を考えた生徒が、いわゆる子供議会で発表する、というプロセスをとっているそうです。

また、児童や生徒が提案したアイデアが実現した事例が、これまでに4件あるとのことで、民主主義的枠組みの中で児童生徒が成功体験できるすばらしいプログラムです。 ぜひご参考にしていただきたいと思います。

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