佐倉市の歴史関連事業
◆佐倉市の歴史関連事業と佐倉市史について
歴史事業の在り方
地方自治体の歴史事業は、大きく二つの方向性があると考えます。
一つは、歴史の緻密な検証をもとに、後世にしっかりと真実の地域史を残していく作業です。
それは、史料や遺跡を調査し、出典を明らかにしながら進められる地道な作業です。この趣旨の歴史事業を、便宜的に学究的歴史事業とします。
もう一つは、それら史実をもとに、市内外の人たちに歴史に興味をもっていただき、体験していただき、その結果純粋に楽しんだり、知的好奇心を満足させたり、郷土史に誇りを感じていただいたりするための事業です。さらにいえば、それらの事業を通して、その市に定住人口の増加や、観光による恵をもたらしてくれるものでもあります。この趣旨の歴史事業を、やはり便宜的に利活用的歴史事業とします。
行政が行う歴史事業は、この二つが両輪として機能してはじめて、市民のための事業として成立するものと考えます。
佐倉市史研究
その中にあって、佐倉市史の研究と発表は、主に「学究的歴史事業」の根幹としてあります。
一方、佐倉市史の1巻と2巻、つまり古代から近世までの市史については、出典が書かれていない箇所も多く、また近年の研究により歴史的解釈がかわっていることなどもあり、歴史に知見のある市民の皆さまや、郷土史家の方々からは再編さんのご要望を聞くことが多くございます。
一方、2019年12月4日の私の一般質問にて、佐倉市史の再編さんの計画はない旨の答弁をいただきました。
当時の私の提案は、以下の通りです。
「今後、佐倉市の歴史を活用したシティプロモーションを展開するためにも、市内外の郷土史を学習する皆さまのためにも、新たな佐倉市史の編纂事業への取組が必要であると考えます。
また、他の自治体の事例などを参考に、ぜひ今後活用が活発化する電子書籍化についても取り組んでいただきたく思います。
市史編纂については、1年2年で終えることができるような事業でないことは承知しています。ついては、例えば毎年3月定期刊行している「佐倉市史研究」に、新しい佐倉市史のためのページを盛り込み、少しずつ記事を積み上げていく方式をとるなどして、ぜひチャレンジしていただきたい」
当時の思いは、今も変わっておりません。2019年から、市史の電子書籍化等で成功している先行他市の事例も増えて参りました。
そんな中、2点うかがいます。
佐倉市史の、特に絶版となっている1巻と2巻の再編さん事業について、現在どのように考えているか、方針をうかがいます。
また、毎年3月刊行されていた「佐倉市史研究」について、2021年に発行されてから発行が途絶えておりますが、本事業の予算の経年推移と、発行が途絶えた経緯についておきかせください。
執行部(市役所)回答
ここで執行部から答弁があります。答弁原稿が確定しましたら、本欄にアップいたします。
◆一般社団法人歴史民俗博物館振興会との連携
佐倉市は、国立歴史民俗博物館が立地しています。
国の法人改革により、博物館や美術館の振興会の多くが、公益法人から一般社団法人等にかわりました。一般法人に変わると、運営面で自由度が増す一方、財政の安定性の確保に苦慮するケースが多いと聞きます。
国立歴史民俗博物館振興会も、それまで公益法人だったところ、2012年に一般社団法人歴史民俗博物館振興会となったことで、他の事例同様収益性をしっかり確保することが必須となりました。
佐倉市に川村記念美術館がなくなってしまった経験を踏まえ、佐倉市は同博物館、ならびにその博物館の充実発展を担う振興会と、しっかり連携していくことが重要です。
さて、佐倉市長は同振興会の理事に名を連ねております。また同振興会では、毎年理事会を実施し、運営について協議しているところです。本理事会がはじまった当時の蕨市長は、同振興会の理事会にできる限り出席し、歴史民俗博物館振興会の状況把握と連携につとめたとうかがっております。
そこで、西田市長は就任されてから6年間、同理事会にはいつ、何回ご出席されたのかうかがいます。
執行部(市役所)回答
ここで執行部から答弁があります。答弁原稿が確定しましたら、本欄にアップいたします。
コロナの件は仕方がないとして、議会シーズンの開催は前市長当時とかわらないものと考えます。この会には、歴博が立地している佐倉市の首長としてできる限り参加し、理事の皆さまとのオン・オフの協議につとめ、歴博との連携を深める必要があると考えます。私はそのように考えますが、執行部としてはどう考えるかうかがいます。
執行部(市役所)回答
ここで執行部から答弁があります。答弁原稿が確定しましたら、本欄にアップいたします。
佐倉市は、我が国の歴史を学ぶうえで重要な歴史資産に恵まれた自治体です。近代における明治維新から57連隊の軍都としての歴史、近世における佐倉城と本佐倉城、中世における志津、臼井、鏑木、印南地区などにおける千葉一族の繁栄、古代における長熊廃寺や古墳群、原始における江原台での縄文土器の大量出土や、国の指定文化財である井野長割遺跡などが、それにあたります。また、それらを体系的に学ぶ上でこれ以上ない施設として、国立歴史民俗博物館が立地しています。
以前、私は佐倉市を我が国の歴史を学び、体験するための「歴史体感都市」としてとらえなおし、歴博との連携を深めることで佐倉市が持つ歴史資産の強みを最大化する方策について提案しました。また、そのような「利活用的歴史事業」には、佐倉市史の再編さんは欠かせないものと考えます。
本質問では、佐倉市史再編さん事業にはよいお返事をいただけませんでしたが、今後の佐倉市には、私は必須の事業だと考えていることをお伝えします。
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