- 2024.06.11
佐倉市の災害時協力井戸・災害時協力農地
災害時協力井戸については、前回の議会で紹介しました。
平常時において、佐倉市内の民家、農家、事業者が保有する井戸について、大災害時にのみ利用をお願いする契約を、佐倉市と井戸保有者とで締結しておくいわゆる災害時協力井戸については、私はやはりエリア別に目標値を設定し締結を急ぐべきという立場です。
前回の答弁では、水質検査の問題や所有者とのトラブルの可能性などを理由にあげて、残念ながら「研究をすすめる」止まりで計画はないという趣旨のご答弁でした。他方、生活用水の確保ならば水質の検査はいらないこと、所有者とのトラブルならば過去の数多ある先行事例において、契約手法含め回避できる方法がすでにあることなどから、それらは「やらないことの理由」にはあたらない旨指摘しました。
以上のとおり、行政行為としてはすでに良い意味で枯れた技術である災害時協力井戸について、計画にはないとした前回のご答弁の方針にかわりはないかうかがいます。
執行部(市役所)回答
市民や事業者が所有する井戸を災害時に使用できる登録制度である、いわゆる災害時協力井戸につきましては、水質の安全確保や井戸の所有者と利用者とのトラブル等の課題も懸念されるところでございます。市内の事例といたしましては、自主防災組織等が中心となり、地域の井戸所有者の協力を得て、地域内における災害時協力井戸として活用している団体もございます。地域による共助の取組として非常に有効な事例であることから、地域での防災訓練などの機会を捉えて紹介してまいります。
市民の命を守ることは、危機管理の行政範囲と思っておりました。
今回はそれに加えて、能登半島地震で実際に利用が多くあった「災害時協力農地」について提案します。
名古屋市にあった説明をそのまま紹介します。
防災協力農地とは、地震災害が発生した場合に、農地所有者の協力により、農地をあらかじめ登録することによって、市民の避難空間としての活用と、災害復旧用資材置場を確保することを目的とした制度です。
能登半島地震では農地やビニルハウスが一時避難場所、避難所として実際に利用された事例について多数報道がありました。
千葉県内では、やはり災害対策に積極的に取り組んでいる船橋市、柏市、八千代市などが先行事例としてありますが、市の面積にしめる農地面積の広さについては、佐倉市が先行他市をうわまわっていることから、ポテンシャルは高いといえます。市民の命を大切にするのであればぜひ導入すべき事業です。
ちなみに、名古屋市の制度では平常時には無償です。昨日、橋岡議員の質問にも資材置き場の分散化の提案がございました。 災害時協力農地に関しては、千葉県内でも多くの先例がございますので、ぜひ研究して制度導入を前向きに検討いただきたところですが、執行部の見解をうかがいます。
執行部(市役所)回答
現在防災協力農地について整備の計画はございませんが、先進自治体の事例や当市の状況に鑑み、関係部署とも連携し、研究してまいります。
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