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【2019年9月9日】台風の備えについて、気づいた点など

◆お詫び

本来、「くさのねフェス2019」の続きの記事をアップしようと準備しておりましたが、今回の台風について、気づいた点なども含め、先に公開させていただきます。

◆台風の大型化を覚悟しよう

今回の台風は、想定を大きく上回っていました。少なくとも、午前4時布団の中で聞いた恐ろしい風の唸りを聴きながら「甘く見ていた」と冷や汗をかいた自分がいたのを、正直に告白します。

他方、少なくとも報告上、佐倉市ではけが人、死亡者がでなかったことは喜ばしい限りです。これも、災害を最小限に抑えようと日々地道な活動をされている市民、市の危機管理室の皆さまの努力あってのことと感じています。

さて、私の住む江原台とその周辺でも、街路樹の倒木が道をふさいだり、空き地の琵琶の木が一般家屋の庭に倒れて車庫をふさいだり、屋根瓦の約半分が飛んだり、壁が崩落したりなどしており、対応できるものについては及ばずながら協力させていただいたところです。今、ようやく今回の件に関する報告をすべく、記事を書いています。

先述のとおり、今回の台風は規格外と感じられました。温暖化が進む昨今の傾向を考えると、台風ひとつとっても、今後「より大きな台風」に見舞われるのは確定している、という心がまえをもつことは大切だろうと思います。

そこで、今回の経験を教訓に、いくつか気づいた行政の「備え」について書き留めておきます(まずは、自分たちの命を守るという意味で、各自が水や懐中電灯などの備えをしておくことは必須という前提です)。 なお、本記事は、行政をけん責することを目的としていません。むしろ、これまでの経験を基に、しっかり対策を講じていたおかげで、浸水はおさえられ、倒木等の処理も速やかに実施されていたことは特筆すべきと考えています。本当にご苦労さまです。他方、先述のとおり、今回のような規格外の台風等の災害が、今後増加傾向にあるという現実をとらえて、二つほど気づいた点について言及しておきたいと思います。

◆停電になると、井戸水は止まる

佐倉市では、井戸水を使っているご家庭も多くあります。

停電になると、井戸水をくみ上げる設備が動かなくなるため、生活用水の供給が止まります。 佐倉市では、この状況を受けて

  • 5か所の防災井戸を、21時00分まで給水(弥富小、千代田小、和田小、佐倉東小、内郷小)。翌日9時から停電が解消されるまで給水を実施。
  • 3か所の浄水所を、21時00分まで給水(南部浄水所、上座浄水所、志津浄水所)翌日9時から停電が解消されるまで給水を実施。

としました。なお、「防災さくら」での放送は、19時30分ころでした。

状況を把握してから給水施策をとる必要があることから、開放する井戸や浄水所の広報まで時間がかかってしまうことは理解できます。他方、特に夏場は飲料も含む生活用水のボリュームも多くなりますので、今回の経験から、大型の台風などの折は上記防災井戸と浄水所の開放をデフォルトとした事前準備の検討をすべきと考えます。そうすれば、少なくとも上記施設での給水については、早めの広報を実施できるかと。

また、大型の台風情報が発令されたとき、佐倉市に3台ある給水車のうち最低限1台でもスタンバイしておき、機動的に運用できる体制構築も検討すべきかもしれません。

水は、命の源ですので、ぜひご検討をいただけると幸いです。

◆真夏や真冬の災害では、冷暖房が効いた施設の早期開放が望まれる

猛暑、厳冬の折、冷暖房がない状況が長く続くと、命を落とすこともありえます。今回の台風では、18時ころに流れた「防災佐倉」で、約2万軒が停電とのことでした。

台風は、本日の3時30分ころから激しさを急激に増し、その状況が7時30分ころまで続いたと記憶しております。

とすると、災害がひと段落して12時間以上経過してなお、佐倉市では約2万軒の停電が続く(そして、おそらく今なお同程度の家庭が停電の状況)ということが判明しました。

災害規模や範囲により一概にはいえませんが、今回の経験を踏まえ、たとえ家屋が倒壊等していなくても、冷暖房が効いた施設の早期開放の段取りを整えておくことが、重要であると考えます。 なお、本日開放されている施設は

  • 志津市民プラザ
  • 中央公民館
  • 臼井公民館

の3施設です。当該施設の開放を伝える広報は、本日19時に流れましたので、今後はより速いタイミングで広報できるよう、体制構築が必要であると考えます。

いずれにしても、市民の皆さまの不便を解消し、少しでもよい環境をとほぼ休みなく対応をしてくださっている行政の皆さまに、心よりお礼を申し上げつつ、ご参考になればと思い備忘記事を掲載させていただきました。

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