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佐倉市のパブリックコメントの扱いについて

2023年6月21日 一般質問
高橋注:この記事は、2023年6月の私の一般質問と答弁の内容です。2025年2月6日、私の過去の一般質問を整理していたところ、公開の漏れに気づき、遅くなりましたが公開することにしました。
なお、本記事は同日私が行った一般質問の目次からリンク設定しておりますので、あわせてご確認ください。

2023年6月21日:高橋とみお一般質問目次


パブリックコメントの扱いについて質問をしてまいります。パブリックコメントについては、令和3年の11月定例会にて質問をいたしました。その折、市民の皆様からいただいたパブリックコメントと、その内容に関する市の回答をどのように公開するかという私の質問に対して、以下のようなご答弁をいただきました。読み上げます。
「原則として提出された意見を掲載するものとしておりますが、同一内容の複数意見はまとめて公表するなどの意見の整理、または集約を行った場合には、担当部署における備付け等の方法により提出された意見を公開することと定めております」。
以上の答弁の詳細と、それに付随する現状の運用について伺っていきます。
まず、佐倉市が募集するパブリックコメントについて、市民はどのような提出方法があるのか伺います。
また、それぞれの方法がどのような割合で利用されているのか、過去3年の実績で教えてください。

企画政策部長
本市の市民意見公募手続、いわゆるパブリックコメントにつきましては、行政手続条例に基づくものと、市民協働の推進に関する条例によるものがございます。いずれも意見提出の方法は、市長が指定した場所への書面提出、郵便による送付、ファクシミリ及び電子メールにより送信の4つの方法が関連する条例、規則により規定されております。
また、令和2年度から4年度までの3年間において63件のパブリックコメントを実施いたしまして、143件の意見を受理しております。そのうちメールが117件、ファクシミリが25件、郵便が1件となっております。

ありがとうございました。メールが非常に多いということが、確認できました。
それでは次に、市民からいただいたパブリックコメントを同一内容の複数意見を整理または集約する可能性についてご答弁いただいた件について伺います。市民から寄せられた意見を整理または集約したケースは、過去3年でどのくらいの件数があったのか伺います。

過去3年間において整理、集約等した件数は2件となります。うち1件は、閲覧者が意見内容を容易に確認できるよう、長文の意見を整理、分割した佐倉市都市マスタープランの見直しの案件となります。残り1件につきましては、提出された同様意見を集約した佐倉市立幼稚園管理規則に定める入園資格の変更となっております。

ありがとうございました。幼稚園についてということでありまして、その件に関しては少々お話ししたいことがございますが、それは後ほどとしたいと思います。
では仮に、今後市民からいただいたパブリックコメントを整理または集約した場合、過去のご答弁では担当部門に備え付け、公表する旨いただきましたが、その方法についてもう少し具体的に教えてください。

提出された意見に関し整理等を行った場合の措置につきましては、個人情報の保護等必要な措置を講じた上で、関連する条例、規則に基づき、紙媒体で取りまとめたファイルを担当部局の窓口で縦覧に供するなど、市民の皆さんが提示された全ての意見を網羅的に確認できる方法により公表をしております。

ありがとうございました。本質問は前提として、香川県がいわゆるゲーム条例を制定した際のパブリックコメントの扱いについて、香川県が恣意的な整理または集約をした疑惑が発生したことによります。
簡単に言えば、香川県が同一意見を集約し、集まったパブコメの全文を公開しなかった。そこで、ある記者が情報公開を求めたところ、コピーペーストで大量につくられたとしか思えない、いわゆるパブコメの捏造疑惑が全国に報道されたというケースです。もちろんパブコメが大量にあった場合、一旦整理または集約してサマリーを確認できるようにするのはよいことですが、それと併せて全文は必ずオンライン公開すべきです。デジタルでネット公開する場合、紙面の都合上という言い訳は通用しませんから、佐倉市で同様のことが発生しないよう、ぜひ積極的に公開してください。
次に、パブリックコメントの募集期間について伺います。佐倉市では、公表されている一覧で確認する限り、ほとんどの募集期間が15日となっています。この期間の根拠を教えてください。

本市におけるパブリックコメントの意見提出期間につきましては、佐倉市行政手続条例第38条第3項及び佐倉市市民協働の推進に関する条例施行規則第4条第2項で規定されており、いずれも公表の日から起算して15日以上とされております。
なお、近年、行政計画など、佐倉市独自の考え方を整理した案件が増加傾向にあり、市長からも市民意見の多様化を踏まえまして丁寧な対応に努めるよう指示があり、現行の15日以上の規定を生かした上で、案件の性質に応じた意見聴取期間をガイドラインとして示せるよう検討を始めておるところでございます。

ガイドラインを整備されるという旨承りました。ありがとうございます。
パブリックコメントの期間について、昨今の例でいうと、今回の市立幼稚園の閉園など、市の独自事業であって、かつ重要なものについては、パブコメ募集の期間は長く設定していただきたかったという思いがあります。
本論ではありませんが、1つの事例をもって説明するならば、私は状況を整理してみると、今回の市立幼稚園の閉園には賛成の立場です。しかし、子育て、子育ち環境の整備について、しっかり取り組んでいかなければならないこの時代にあって、パブコメの募集期間以外でも、あまりに内向きな情報発信しかできていなかった点については、大いに反省すべきであったと考えます。例えば水道料金の改定の折には、上下水道部は佐倉市内でキャラバンを組んで説明会を開き、関係者のみならず、一般の市民からの質疑にもしっかり答えていました。自分たちの事業が正しいと思うのであれば、説明する機会が多いほど、市民の理解は深まります。パブリックコメントについても、市民に対してしっかり説明することができる重要な機会です。それを要約して全文を掲載しないようでは、市民に不要な疑念が生じてしまいます。執行部全体の課題として、ぜひ全文公開を徹底するようにしてください。

さらに、要望としては、内容が重要なものなのであれば、パブリックコメントの募集開始に際して、内容を報道機関等にリリースするなど、開かれた広報を心がけてください。

他方、サイトリニューアルの後のパブリックコメントの扱いについて、とてもよい点を見つけましたので、ご紹介いたします。かつてのサイトでは、パブリックコメントのページの階層が非常に深く、非常に見つけにくかった。しかし、現在のサイトでは、トップページの便利なサービスという欄に、意見公募バナーができました。また、新着情報の募集の部分に、パブリックコメントが上がるようになってきました。このことから、パブリックコメント募集ページに格段にたどり着きやすくなりました。これは、情報公開を進める意味で、とてもよい傾向と考えます。

特にこれから佐倉市は、次々と大きな事業を行っていきます。例えば西田市長が先ほど来お話し申し上げておりますとおり、ふるさと広場の開発の話でありますとか、あとは施設の集約といったことに関しても、どんどんと事業を執り行っていきます。その際にパブリックコメントは非常に重要になってきます。

引き続き、市民に対してアクションを求めるような情報は、しっかりと前に出すようお願い申し上げ、私の質問を終えさせていただきます。どうもありがとうございました

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