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佐倉市の低い出生率と「若い世代に選ばれるまち」

佐倉市で、人口が減少し続けています。

佐倉市人口の推移

2016年から一貫して減少し続け、直近の2021年と2022年では1年間に約1500人もの人口減少となっており、減少幅が拡大しています。

15~49歳までの女性の年齢別出生率を合計した数字である、「合計特殊出生率」も、佐倉市は非常に低い数字です。

合計特殊出生率  県内の合計特殊出生率 【PDF資料】

県内37市中、常に30位前後であり、数字だけ見れば「子どもの出生率が低い市」といわざるをえません。

では、人口が増加し、出生率が高い他自治体はどのような運営をしているのか?

その方針や予算の分析は欠かせない、というシンプルな提案を実施しました。そこに、保守革新、右派左派といったイデオロギーの対立は必要ありません。

以下、質問内容です。


2022年12月8日:髙橋とみお一般質問

西田市長は、来年の統一地方選挙について、再度佐倉市長にチャレンジする旨表明されました。

本質問では、市議会議員である私が考える佐倉市のビジョンに照らし、他自治体での先行事業を紹介しながら西田市長に質問していきたいと思います。

まずは、先日の千葉日報社主催の政経懇話会で、市長は総合計画を前提に「若い人が街に興味を持ち、知って住んでもらうよう取り組む」旨語られたそうですので、その点からうかがっていきます。

「若い人が街に興味を持ち、知って住んでもらう」という方向性について、西田市政のこれまでの取り組みとあわせ、これからどう取り組んでいこうと考えているか、具体的な政策もあわせて市長のお考えをうかがいます。

執行部(市役所)回答

ありがとうございました。

西田市長がお考えの今後のビジョンをうかがいました。 選挙まであと5ヶ月となりましたので、今後さらに詳細な方針を打ち出されることと期待しております。

◆若い世代に選ばれるまち

次に私からは、若い世代に選ばれるまち、という文脈で常に名前があがる明石市について、泉現市長の施策と業績を中心に紹介したいと思います。

まずは、ごく簡単に泉市長就任後の事業をお伝えすると

2011年就任後、子育てに関する政策予算を倍増させるために、3~4割土木費を削減。新規土木事業を最小限におさえ、補修・改修に予算をシフトしました。

2013年から段階的に、医療費、保育料、おむつ、給食費、遊び場の「5つの無料化」を始めました。

これだけ言うと、「土木事業や産業政策をないがしろにしているのではないか」と思われるかもしれませんが、決してそうではありません。

例えば、泉市長は2017年に明石市の駅前にオープンした駅ビル「パピオス明石」を起点として、地元に古くからある魚の棚商店街の回遊性を高めるための歩道や歩道橋整備などの政策にも取り組みました。結果、工事前の2倍の回遊率を達成するなど、地域の活性化を目的とした道路整備なども積極的に実施しています。

また、通学路や災害対策にかかる土木工事は着実に実施しています。

佐倉市は高崎川や明神橋、多数ある急傾斜地など、災害復旧や強化が必要な場所は多くあります。また、臼井レイクサイドテニスクラブ地先のように、事故が多発しているうえに通学路としても指定されている危険な道路もある。そういった工事は、明石市でも優先順位を高く設定しつつ、新規の道路や建築物を最小限に抑えることで予算を捻出したそうです。

その他様々な「若い世代に選ばれる」ための政策を立て続けに実施した結果、明石市は9年連続の人口増、これはⅤ字回復であります、を達成しました。

同市の公開資料をみると、国勢調査をベースに2020年と2015年を比較した人口増加率比較において3.55%の増でした。この数字は、全国の中核市中第1位です。

また特殊出生率も

  • 2011年、国の平均1.39に対して1.50
  • 2018年、国の平均1.42に対して1.70
  • 2020年、国の平均1.33に対して1.62

と、常に国の平均を上回っています。

そこで質問です。佐倉市において、上記と同じ前提で、佐倉市の人口増加率と3年間の特殊出生率の推移をご教示ください。

執行部(市役所)回答

ありがとうございました。すべての項目において、いまのところ厳しい数字が続いています。

次回選挙で佐倉市民に選ばれたならば、先ほどの市長答弁にあった方策等「若い世代に選ばれる街づくり」を力強く推し進めていただくと同時に、先行事例としてある明石市について、方針、具体的な政策、財政の詳細な分析は必須だと考えますので、ぜひ研究し、取り入れるべきはしっかりと取り入れるよう願いいたします。

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