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佐倉市の指定管理者制度の指定期間や管理費用の妥当性

2024年12月3日 髙橋とみお一般質問

◆基本方針の4回の修正の概要

指定管理者制度は、地方公共団体が設置する公共施設について、民間事業者やNPO法人などに管理運営を実施させる制度です。

本制度については、住民サービスの向上、コスト削減、地域活性化などを目的としており、本議会でも、草笛の丘の指定管理の議案が上程されています。

佐倉市が公表している佐倉市公共施設再配置方針の中間案でも、指定管理やパークPFIなど、民間活力を利用した事業の増加を見込んでおります。

そこで今回は、特に指定管理制度について改めて確認させていただきます。

佐倉市では、指定管理に関する条例と、「佐倉市指定管理者制度導入基本方針(第2版)」を策定しています。

公開されている指針のページを読むと、4回修正された履歴がありますが、その修正に関する概要を教えてください。

執行部(市役所)回答

◆指定期間の妥当性と基本方針

次に、指定管理期間についてうかがいます。

指定管理期間は、民間のノウハウや活力を最大限活用できるように、最適の期間設定が求められます。

あまりに短すぎれば事業者の経営能力が十分に発揮されませんが、合理的な理由もなく長期間の指定を行えば、競争原理が働かなくなるばかりか、指定期間が長いために利益が大きくなるような案件が発生すれば、業者の指定をめぐって行政と民間との間の癒着の温床にもなりかねません。

佐倉市でも、公式サイトで公表している「佐倉市指定管理者制度の内容」の「(4) 指定期間」では、以下のように規定しています。読み上げます。「佐倉市においては、事業の安定性や事業成果を評価するための期間、また公募・選定の効率化等も考慮して、指定期間は5年を基本とします。」

以上のとおり、佐倉市では「5年を基本」としています。

しかし一方で、基本方針では、5年を超える指定期間も特例的に可能、とも書かれています。

該当箇所を読み上げます。

「ただし、特殊な資格・経験を持つ人材の確保が不可欠であるなどの特別な理由から、長期的な視野に立った経営を行うべき施設については、例外的に5年を超える指定期間とすることも可能とします。(中略)いずれの場合においても、5年からの増減はその必要性を満たすための最小限の範囲に限るものとします。」

指定期間について、柔軟な対応が必要と認められる例が書かれておりますので、その点についても読み上げます。

  • 当該施設において、初めて指定管理者制度を導入する場合
  • 同一の指定管理者に併せて管理を行わせようとする施設の指定期間の終期をそろえる場合
  • 5年の間に管理運営の前提条件に重大な影響を与える法制度の改正や、施設のあり方に関する検討等が予定される場合
  • 施設整備にかかる投資の提案等を指定管理者に求める場合
  • PFI事業として施設の整備と管理運営を包括的に行うため事業期間が長期にわたる場合

以上が、佐倉市の指定管理について「5年より長い」あるいは「短い」ことが認められる特例でした。

一方で、繰り返しになりますが、「5年からの増減はその必要性を満たすための最小限の範囲に限るもの」という大前提が記されています。

今回の質問では、特に5年以上の指定期間の設定により、民間企業の競争原理が働かなくなる「長すぎることによる弊害」にフォーカスしています。

そこで、質問です。

指定管理期間について、5年以上になったケースは、過去どのようなものがあったのか、その件数と内容についてご教示ください。

また、仮に管理期間が5年を超えるような事案があった場合、先に紹介した基本方針をもとに、どのようなプロセスでそれを決定するのかご教示ください。

執行部(市役所)回答

ありがとうございました。私としては、指定管理期間が5年から突然10年に変更になった草ぶえの丘の指定管理について、以上のプロセスでなぜ「最低限の範囲」とされたのか、非常に不可思議に思います。しっかり審議したのかと、疑念が残ると言い換えてもいい。

◆指定管理者の管理費用と議会への説明

次に、管理費用と議会への説明について申し述べます。

管理費用について、昨今では物価や人件費、水光熱費といった管理費の高騰が続いています。よって、例えば5年間の指定管理期間の案件があった場合、5年前の審査時より、価格が大幅に値上げになることは容易に想像できます。

一方、そのような事例でも、何にどれくらい値段があがったからこの価格だ、という具体的な説明が不足している場合があるように思います。ちなみに、草ぶえの丘指定管理者の事例をあげるならば、前回の指定管理の審査があった2020年から2024年までの5年間で、消費者物価指数による物価上昇率をみると5.47%ですから、2020年の同施設の管理費上限額が約6,700万円だったことを考えると、単純に計算すれば

6700万円×(1+0.0547)=7076.49万円

約7,076万円にしかなりません。

例えば、本年3月に行われた草ぶえの丘の指定管理に関する当初予算は、年間予算約6,700万円から一気に1億円に上げました。しかしその根拠は事前資料にも書かれておりませんし、予算に対する市民ネットの五十嵐委員からの「この金額になった理由は何か?」という主旨の質問にも、明確に答えていません。このような審議で議案が通ってしまうことに問題があるともいえますが、議会で過去再三にわたって物議をかもした本件についてすら、このような扱いです。

さて、ここで質問です。

管理期間や管理費用の妥当性の検証は、どのような基準で行っているのか伺います。また、議会の委員会等への説明用資料等は、基本的には指定管理を実施する部門、例えば、草ぶえの丘の指定管理ならば佐倉の魅力推進部などが実施することになると思いますが、先の基本方針に照らして、その資料で十分である、あるいは不足している、といった判断について、資産経営部としてどの程度関与しているのかうかがいます。

執行部(市役所)回答

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