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佐倉市議会:一般質問におけるネット利用者への資料説明を禁止する申し合わせに関する記録

◆議論の内容

これは、私の一般質問における発言に関する、佐倉市議会運営委員会の議論の記録です。

私は、一般質問の冒頭、以下二つの主旨の発言をしていました。

  • 「皆さまこんにちは。テレビや、インターネットをご覧の皆さまこんにちは。」という挨拶。
  • 「本資料は、私の公式サイトにもアップしてございますので、テレビやインターネットで本動画をご覧の皆さまはそちらをご参照ください。」という資料の所在の説明。

以上二点の発言について、問題だ、とされた案件の審議です。

どちらの発言についても、もはや他自治体の議会では、インターネットを利用する議員ならば一般的に行われている行為です。下段の議事録にもあるとおり、市民ネットワークの伊藤議員は、千葉県議会では、挨拶や動画傍聴に対するお礼は一般質問時の県議会議員の一般的な振る舞いとしています。

そのような中、佐倉市議会はこれらの行為について「問題あり」とし、昨年11月に話し合いがもたれ、本年2月18日の議会で禁止することになりました。

◆挨拶と資料説明の何がいけないのか

この議会運営員会に先立つ会派代表者会議で配布された資料では『傍聴者の皆さんへの、「こんにちは」や「ありがとうございました」は、傍聴人の発言を誘発するなどという理由で行うべきではない』という趣旨の内容が書かれていました。とするならば、私以外の多くの議員が一般質問の際「こんにちは」と発言していますので、その行為自体が問題となりますが、なぜか議場にいないインターネット閲覧者等への挨拶のみ禁止することになりました。ずいぶんおかしなことですが、ここは百歩譲ってさくら会、公明党、自由民主さくら所属の18名の議員の皆さんの言い分を了解したとしても、次の「インターネット閲覧者等への資料の説明の禁止」は「問題あり」と考えました。

議員は、一般質問の内容を補足するため、議場内で資料を配布します。その資料には、例えば質問内容を理解いただくための図表や統計調査など、議員がまとめた内容が書かれています。一方で、インターネットやテレビで閲覧している方にはそれら配布資料は手元にありません。そのため私は、ネット等利用者の皆さまの理解を深めていただくために事前にネットに資料をアップし、「ネットをご覧の皆さまは、私の公式サイトにアップされているのでご確認ください」と説明をしていました。

佐倉市議会の最高規範である議会基本条例の広報活動を定めた第21条の2にも以下の条文があります。

『(議会広報活動)

第21条 3 議会は、情報技術の発達を踏まえた多様な広報手段を活用することにより、より多くの市民が議会及び市政に関心を持つよう広報活動に努めるものとする。』

以上からもわかるように、情報技術の活発な利用はむしろ推奨される行為です。

しかし、佐倉市議会ではそのような行為を「禁止」するための申し合わせが作られました。

このような規定のある市議会は、全国どこを探してもないはずです。

ここに、佐倉市議会の抱える一つ目の大きな病理が確認できます。

◆決定事項以外に重要なこと

私が以下の議事録を公開した理由は、以上のような不条理な取り決めをした佐倉市議会の記録を残すことにあります。

一方で、以下で確認いただければわかるとおり、私の発言を幾度となくさえぎる、さくら会幹事長の櫻井委員長の差配を確認いただく目的もあります。

委員が正式に発言をしている際は、委員長はその発言を尊重する必要があります。例えば、無用に長い演説や誹謗中傷、公序良俗に反する発言はその限りではないですが、議題となっている「一般質問時の発言の是非」に関する議論提起ですら、私の発言は何度もさえぎられました。文字におこすと非常に整然と議事進行されているようにうつりますが、私が話している最中にも、さくら会の平野議員等による不規則発言もありました。私が「委員会等の動画公開」を求めるのは、このようなシーンを市民の皆さまに広く知っていただくためなのですが、逆に言えば、さくら会、公明党、自由民主さくらの所属議員18名がかたくなに動画公開に反対する理由は、このような振る舞いを隠蔽したいからだと考えられます。

さらに、私が昨年11月の議会運営委員会に関する記事を今書いているのは、本議事録が公開されたのが本年3月だからです。つまり、議事録公開までの「3ヶ月程度のタイムラグ」が、議会の問題点を速やかに指摘する機会を奪っています。佐倉市議会では、本会議のみ動画公開がされており、タイムラグは3日程度です。なお、委員会等の動画公開については、カメラ等の初期費用をかければ、多くの地方議会ではYoutube等で公開しており、ランニング費用は0円にもできることを、今から6年前の私の論考で事例紹介のうえ証明しています。

市議会議員の本気の討議「各種委員会」の動画公開が急がれる、という話 | 佐倉市議会議員 髙橋とみお


以下は、昨年11月議会における「一般質問におけるインターネットへの誘導の是非」の議論部分の全抜粋です。議論は、議会運営委員会という委員会で行われました。

令和 6年11月定例会議会運営委員会-12月16日-01号 議会運営員会議事録

※以下太字は筆者

【前略】

○委員長(櫻井道明) 報告関係につきましては、ただいまの説明のとおりといたします。次に、会議における議員の発言内容についてを議題といたします。本件について、議長より発言を求められております。議長、お願いします。議長。

○議長(敷根文裕) 議長の敷根でございます。会議における議員の発言内容に関し、当委員会にて協議をお願いいたします。

 皆様もご承知のとおり、8月定例会及び今定例会の一般質問におきまして、質問者がインターネット視聴者へ呼びかけたり、また自身の公式サイトへの誘導を促すような発言が見受けられました。一般質問は、議員が行政全般について執行機関の所信を問う場であります。自身の公式サイトへの誘導については、たとえその発言内容が質問に関係する資料の掲載についての案内であったとしても、各議員のサイトにはその他の情報も含まれていることから宣伝行為とも取られかねないものであり、一般質問にはなじまないと考えております。

 また、傍聴や議会中継を実施する趣旨でございますが、会議公開の原則の下、議会の議論の様子を一般の方々が知ることができるようにしているものでありますので、その視聴者等に対する呼びかけは本来の趣旨から考えてもなじまないものと考えます。皆様には、前回提出させていただきました議会運営の実際という専門書でも内容に一部触れているものがありますので、資料をご覧ください。

 以上のことから、9月25日の会派代表者会議において、これらの発言は慎んでいただくようお願いをしたところでありますが、残念ながら今定例会においても同様の発言が繰り返され、同僚議員からも疑問の声が寄せられました。これらの状況を踏まえ、議会運営委員会申し合わせ事項の改正案、こちらを作成いたしましたが、本件について、そもそもこうしたものはどうなのかということを当委員会でご協議できればと思います。

 以上です。

○委員長(櫻井道明) ただいま議長より当委員会に諮問されました会議における議員の発言内容に関わる議会運営委員会申し合わせ事項の改正についてご協議をいただきたいと思いますけれども、これはそもそも8月議会で、代表者会でそういった申合せがあったわけですから、それが今回またこのような形で同じような内容が出てくるというのは、これは議会としてもどうかと思いますので、その辺を皆さんよく理解しながら、議会で決めたことは守るというような趣旨で私はいいのではないかと思いますけれども、皆さんのほうから何かあれば。

  髙橋委員。

◆委員(髙橋とみお) 公開と改革の髙橋です。今議長及び委員長からご説明いただきましたけれども、今回この発言に関して、もしやはりするべきではないよという方がおられましたら、その理由について、皆さん一言ずつでもいいので、お話をいただきたいなというふうに思っています。

 私のほうから、まずは立場をお話を申し上げますと、さきの会派代表者会議で配付された議会運営の実際に書かれている、その理由について簡単にまとめますと、傍聴者の皆さん、こんにちはやありがとうございましたは、傍聴人の発言を誘発するなどという理由で行うべきではないというふうに書かれております。確かにここで述べられている挨拶については一定の説得力があると考えたため、そのような振る舞いをいたしました。一方で、ではこんにちはという発言はどうなのかというそもそもの問題がありますが、それは本題ではないので、ここでは一旦置くとします。

 一方、当該書籍の発行時には、情報化社会の進展とそれに伴う議場での振る舞いについて想定されていない事態と解釈することが可能だと私は考えるわけであります。今回の発言は、皆様が議場で問題なく発言している、議場の現場にいる方々に対する発言、いわゆる資料をご確認ください、全く同じ趣旨ですから、傍聴人の発言を誘発することにはつながらないわけであります。よって、議会運営の実際にある傍聴人の発言を誘発するなどの部分に当たるかと思っておりますけれども、その辺りについてなぜなのかというところを皆様、お話をいただけるとありがたいなというふうに思います。

 私からまずは以上です。

○委員長(櫻井道明) いいですか。この議長諮問は、この間の議場での、自身の公式サイトへの誘導ということに対し、議長はふさわしくないのではないかという意見なのです。それに対してのあれだから、傍聴とかそういうことではなくて、その議員個人が自分のサイトを見てくださいとか、そういった発言があったことに対する、議員として皆さんでどうかという、それを問いているわけだから、それに対して皆さんの意見はあると思います。ここではなかなか決められないので、議長諮問として一応出ましたので、議会運営委員会としては、この申し合わせ事項改正案について各会派でもう一回協議をして、2月18日の開催予定の当委員会において協議決定をしていきたいと思います。どうでしょう。よろしいですか。

              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○委員長(櫻井道明) ではそういうことで、この協議については次の2月議会、2月18日開催予定の当委員会において皆さんの各会派の意見をまとめていただいて、それで協議して決定をしていきたいと思います。よろしいですね。

 どうぞ、髙橋委員。

◆委員(髙橋とみお) ありがとうございます。

 では、皆様がご協議される前に私のほうから、先ほど議長のほうからは議長のお考えが述べられましたので、今回発言をした本人である私のほうから、その辺りなぜなのかというところについて……

○委員長(櫻井道明) いやいや、髙橋委員、髙橋委員とは言っていないので、それは議会全体の中の今話をしている。あなた個人ではない。

◆委員(髙橋とみお) 分かりました。

○委員長(櫻井道明) だから、議員として、議会全体としてどうするかという話ししているわけだ。髙橋委員個人を言っているわけでない。あなたの名前なんか一つも出てこない。

◆委員(髙橋とみお) 了解しました。

○委員長(櫻井道明) そこを勘違いしないように。

◆委員(髙橋とみお) では、改めましてなのですけれども、とはいえ私も一般質問の折にインターネットサイトに誘導するような発言をした議員としてお話をしたいというふうに思うわけなのですが、議会と直接の関係のない内容を含む議員個人のインターネットサイトへの誘導が議員のアピールや宣伝につながるので、控えるべきというような趣旨のお話が先ほどあったかと思います。ただ、とはいえこれ個人的な見解なのですけれども、少なくとも私の公式サイトでは議会に関係のない内容の記事は載せておりません。ここでどの記事が議会と関係のないと考えるのかという個別議案について議論する時間はございませんので控えますが、私からすれば全て議会とつながっていると考えます。もし議会と関係がない話題が議員のアピールや宣伝になるために控えるべきだとするならば、ここにおられる議員のほぼ全ての方が議会で、一般質問でそのような発言をしております。

 例えば令和5年の11月定例会、村田議員の一般質問において、がんが発症した際の話を涙ながらにされております。これは明らかに議員活動ではありませんし、見方を変えれば、意地悪な見方になるかもしれませんが、がんを克服する際に人間の尊厳を知った深みのある自分という宣伝とも考えられます。

〔「それは関係ないでしょう」と呼ぶ者あり〕

◆委員(髙橋とみお) ちょっと不規則発言控えてくださいね。

 また、同じ質問の中でチューリップ祭りと選挙期間が重なったときの……

○委員長(櫻井道明) 髙橋委員、さっきも言ったように、今の問題は自分の公式サイト、ホームページを見てくださいとか、そういった誘導的な発言に対していかがなものかということを議論しているわけだから、その内容についてではなくて、その発言自体がいかがなものかということを協議してもらいたいという話なのです。だから、ホームページの内容は、それはまた違う話だから。そこをよく理解して。

◆委員(髙橋とみお) ありがとうございます。

○委員長(櫻井道明) だから、もう一回……

◆委員(髙橋とみお) では、ちょっと簡単にお話しすると法源というものが、法律にはその理由が何なのかというところがあるわけです。今ちょうど村田議員が私の公式サイトを示しながら、アマゾンに誘導しているではないかということなのですけれども、それを言うならば、例えば今議会で望月議員が教育者である私のような発言がありましたけれども、やはりそれも議会ではなくて、いわゆるその教育の現場に対する広告だと取られかねない話です。私は、そういった発言が問題……

〔何事か呼ぶ者あり〕

◆委員(髙橋とみお) ちょっと待ってください。私が発言している最中なので。

 私が言っているのは、そういった発言が問題だということを言っているのではなくて、そういった発言は許されるべきだということでお話をしています。また、さらに言うと、私の発言というのはインターネットのサイトで、私のページの中にその資料があるから見てくださいということを言っているだけで、私のサイトの全部を見て、私の広告を見てくださいという直接的な広告はしておりません。一方で……だからそういうことです。議会の議員の発言というのは、憲法21条の1項に示されている、いわゆる表現の自由の範囲の中で極力許されるべきだというのが私の立場で。

○委員長(櫻井道明) 分かりました。だから、私が言っているのは、今ここでそういった諮問が出て、すぐに結論を出すのではなくて、各会派に持ち帰って協議していただいて、今の意見も交えた中で2月18日にもう一回協議をして、それを決めましょうという話だから、それでみんな納得しているわけだから、そういうことでいいのではないですか。

◆委員(髙橋とみお) 了解しました。

○委員長(櫻井道明) 宇田さん何か。どうぞ。

◆委員(宇田みおこ) 私からは確認なのですけれども、持ち帰って、2月18日の日にまたここで協議をして決定するということでしたけれども、もしその場で決定が難しい場合は、また次回も話し合うという可能性があるのか、もう必ず……

○委員長(櫻井道明) 各会派でやってもらって、それでまた議運で。結果が出なければ、それはまた何とか結果出すようにするしかないです。委員会ですから。

◆委員(宇田みおこ) 承知しました。

○委員長(櫻井道明) そういうことで。

◆委員(宇田みおこ) あと、そうすると今回また一般質問2月にあると思うのですけれども、その際には、一応こういった発言に関しては自粛するようにという認識でよろしいでしょうか。

○委員長(櫻井道明) もちろんこれは議長から諮問を受けているので、それは自粛してください。結論が出ないわけだから。

  髙橋委員。

◆委員(髙橋とみお) ただ、とはいえ私は今回の発言について全く問題がないと思っているので、要請は要請として受けますが、それに関しては私は控えるべきではないというふうに考えております。

 以上です。

○委員長(櫻井道明) ということで……伊藤委員。

◆委員(伊藤とし子) 伊藤です。今議会傍聴をインターネットで呼びかけて、市民の皆様方に広く関心を持っていただくというところでは、もうこの規則に書かれているところと状況がちょっと違うのかなというふうにも思えてきました。

 議会が違うのですけれども、県議会ではこれのオンパレードです。もう傍聴席の皆様、今日はどうもありがとうございましたからインターネットで視聴の皆さんありがとうございますというのを、皆さん最初に頭に必ずつけるような感じでやっているというところで、これに対してあまり厳しく、おかしいのではないかというのとちょっと時代が変わってきているのかもしれません。インターネットで視聴している方はたくさんいらっしゃると思いますし、あとはまた議場配付資料を手元で見ていただくのは議場にいる人と、あと議場に来た傍聴者の方だけということになりますので、そう考えるとインターネットで視聴している方に資料をどういうふうに見ていただいたらいいのかなというのは、またこれはちょっと一つ、これが個人のホームページに飛ぶのをもし禁止するのであれば、そこの部分も併せてどうしたらいいのかなというのも検討していかないと、ちょっと時代の流れに合わなくなってきているのかなと今思いました。

 以上です。

○委員長(櫻井道明) ご意見として、各会派でしっかりと協議していただいて、それで協議決定をさせていただくということでよろしいですね。

              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○委員長(櫻井道明) では、そのようにさせていただきます。

 以上をもちまして議会運営委員会を閉会いたします。

 お疲れさまでした。

          午前10時53分閉会

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