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地域コミュニティの在り方:佐倉市の道路の草刈りや側溝掃除等について

はじめに

この質問は、いわゆる基礎数値の確認です。

どこの自治体でもそうですが、市道の草刈りや側溝清掃は悩みの種です。

適切な道路が増えれば、市民の利便性は増します。よって、高度経済成長期にはたくさんの道路が作られ、伴い人口も増加の一途をたどりました。

しかし、急激な人口減少期に入った我が国は、各種インフラもメンテナンス中心の「ディフェンスのシーズン」にならざるを得なくなってきています。

例えば、昭和の時代に作られた道路には、町の構造上変則的な交差点がたくさんあって、それが交通事故の原因になっている。あるいは、特に古い町ではそもそも道幅が狭く、結果歩道が十分にとれないまま主要道路になってしまっている。そういう道路を、より安全なものに変えていくのも行政の仕事です。

また、古い道路はそれだけメンテナンスにかかる予算がかさみます。穴が開いてしまった道路をそのままにしておくと事故の原因にもなりますから、そういう一般的なメンテナンスも頻繁に必要になってくる。

そうなると、例えば草刈りや側溝清掃といった「基礎の基礎」の部分に、行政として税金を投入しづらくなってくるわけです。まして、人口減少で税収が目減りしていく中、どうしても「後回し」にせざるをえないという事情も、議員という立場で行政を眺めると、わからなくはないのです。

私としても今後、この件については「一市民」としても「議員」としても、しっかり取り組んでいきたい議題の一つです。その意味で、まずは2023年のスナップショットという意味で、基礎数値を確認してみました。願わくば、この基礎数値をもとに、たくさんの市民や議員が本件についてともに考え、知恵を出し合える環境整備の一助になったらと願っています。

以下、質問原稿です。


質問:道路の草刈りや側溝掃除等について

道路わきの草刈りや側溝清掃については、かつて道普請などという呼び名で地域社会が担っていた作業でした。

しかし、高度経済成長に伴う労働環境の変化や核家族化、昨今の高齢化などにより、地域コミュニティによるそれら地域インフラのメンテナンスは事実上困難になってきています。

確かに、道路わきの草刈りや側溝清掃については行政の仕事ですが、行政としてもすべての市道の草刈りや側溝清掃等を「十分に」実施することは、特に佐倉市のように面積も広く、自然が豊かな環境にあっては困難であるといわざるをえません。

事実、市内では市道沿いの草刈りができていなかったり、すっかり土で埋まっている側溝を見かけたりすることがあります。

そこで、まずは佐倉市の市道の総延長距離を教えてください。

執行部(市役所)回答

道路法に基づいて認定している市道につきましては、令和5年4月時点で4,361路線、延長約1,180キロメートルでございます。このほかに法定外公共物、いわゆる赤道などの道路があり、こちらにつきましては多数あるため、路線数と延長は集計してございません。

ありがとうございました。側溝については、道の両サイドに設定されている場合が多いため、市道の総延長距離の2倍近い長さがあるものと思われます。

それでは次に、草刈りの年間の個所数と、それにかかる予算を教えてください。

執行部(市役所)回答

道路の草刈りにつきましては、令和4年度の実績で89路線、約5万6,000平方メートルを行っており、そのほかに自治会などの要望によるものを約250か所実施しております。
 次に、かかった経費でございますが、約2,800万円でございます。

ありがとうございました。すごい面積であり、相当な金額であるというふうに認識をいたしました。 批判は多くおきるかもしれませんが、すべての市道や側溝の管理が事実上十分にできないとすると、「十分に対応するためにはどういう方策があるのか」という点を検討し、市民の皆さまに示す必要があるものと考えます。

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