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討論のジレンマ(2024年8月議会最終日討論によせて)

はじめに

佐倉市議会の2024年度8月議会は、3つの重要審議がありました。

  1. 公立幼稚園の閉園
  2. 令和5年度決算
  3. 議会の議決を経ずに行った契約及び財産の取得について

議員は、これら重要議案を含むすべての市長提出議案を一括議案として審議しました。

一括議案として審議、というのは、最終日にまとめて賛否理由の表明演説(議会用語では「討論」といいます)や賛否を投じる行為を行う審議方法ですから、討論もそれらを一括で実施しなければいけません。

このように、重要議案が目白押しの議会では、自然に討論も長くなります。しかし、長くなると、議場では誰も聞かなくなります。ここで、しっかり意見表明しようとする議員はジレンマに陥ります。

「誰に、何を、どのように伝えるか」を、計算する必要がでてくるわけです。

討論のジレンマ

討論とは、先に伝えたとおり「議会での表決の前に、議題となっている案件に対し賛成か反対かの議員自身の意見を表明すること。」です。

では、何の目的に?となると、以下のように整理できます。

討論当日の目的

  1. 市民の皆さまに賛否理由を伝える目的
  2. 他の議員に賛否理由を伝え、賛同してもらうよう促す目的
  3. 議会に参加、あるいは傍聴している市長や市職員に、市民の代表としての意見を伝える目的

討論事後の記録としての目的

  1. 自分の意見を議事録や動画等に記録として残す目的(その効果については、上記にある市民、議員、市長、市職員に対して閲覧可能とし、議論を深める目的)
  2. 記録することで、議員自身の発言や賛否に責任を持たせる目的

私が討論原稿を書いたところ、当初原稿では文字数が8000文字を超えました。もしそれをそのまま読み上げると、およそ30分になってしまいます。

それでは誰も聞きませんし、場合によっては長すぎるという理由で議長に止められてしまう可能性もあります。

そこで、今回の議会では、主に「討論当日の目的」の「1と3」に主眼を置き、内容は「令和5年度決算」と「公立幼稚園の閉園」に絞りました。

それでも、文字にして5090文字ですから、かなり長いです。
よって、私のブログでは、読みやすいように二つに分けてアップすることにしました。

なお、令和5年度決算に関する内容は、私が決算委員会で実施した内容をリライトしたものです。

2024年8月議会最終日討論:令和5年度決算について

2024年8月議会最終日討論:佐倉市公立幼稚園の閉園について

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