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開かれた市政、開かれた議会実現のために

市民と市議会議員のあいだの「心理的な深い谷」 について

ある食事の会話にて

2014年、私が「佐倉市域の歴史と伝説」という郷土史本を出版した時分、とある恩義のある方から、出版記念にとお食事をご馳走になりました。

食事をしている最中、地域に貢献するとは?という文脈の話題になったとき、その方から、そういえば、という感じで「市議会議員に立候補するつもりはある?」と聞かれました。その時は考えてもみない話でしたので、「まったくありません」と即答したところ、その方は満足気な表情で「えらい!」とおっしゃいました。

そのやりとりはそこで終わり、楽しく食事をいただいたのですが、後になってその「えらい!」にはどんな意味があるのか、ずいぶん長いこと考えることになりました。

その言葉には、実にいろいろな意味が込められているよう思います。

その意味の一つに、議員という仕事は「一般人がやるべき仕事ではない」という感覚があるのではないか、と思うのです。

議会をとりまく「心理的な深い谷」

皆さんは、市議会議員や、市議会の仕事にどんなイメージをお持ちでしょうか?

本ブログを読んでくれている方なら、市民の意見を汲みつつ、市の施策や税の使い道を最終決定する役割であることはご存知のことと思います。

そのうえで、あくまでイメージをいうと「やっていることがわからない」、「選挙のときだけそれらしいことを言う人たち」、「市民の意見を聞く努力をしていないのに、『市民のため』という顔をしている人」など、厳しい印象をもっている人が多いのではないかと思います。

そんな印象から、議員は「特殊な人たち」であって、なんとなく「できれば関わりあいたくない」という存在になってしまっているように思うのです。

いわゆる「普通の市民」からすると、議員との間には、心理的にはかなり深い谷があるような気がします。

しかし、よく考えてみると、それはおかしなことです。

議員の仕事が、前提として「市民の声を反映する市政の実現」であり、議員もまた佐倉市民であるならば、彼ら彼女らもまた「普通の市民」ですし、彼らが実施している仕事も、みなさんの仕事同様「普通に立派」な仕事であるはずなのです。

そうであるならば、いわゆる「普通の佐倉市民」である人たちとの間にある「深い谷」は、埋める必要があるはずです。

では、その谷を埋めるためにはどうすればよいでしょうか。

  1. 議員がしっかりと自分の意見を市民に説明し「知ってもらう努力」をする
  2. 議員が市民の声を聞き、それを市政に反映させる仕組みを確保する。とりわけ、次の佐倉市を担う若い世代が自然に市政に参加できる環境を構築する

以上を実施して、みんなにその仕事を知ってもらい、市民の声が市政に反映される循環を作ること。これができてはじめて、議員の仕事が「普通に立派」な仕事と認識され、よりよい人材が議員を志すようになるのではないでしょうか。

さて、「1.」の「議員の意見表明」をしっかりする、という記事は先般書きました。そこで今回は、「2.」の実現のため、若い世代がしっかり政治参加できる仕組みとしての「若者議会」の設置、条例制定を提案します。

「若者議会」と聞くと「それ、意味あるの?」という疑問がわくかもしれません。

確かに、よく聞く「こども議会」などは、「他の市がやっているから、なんとなく実施」していて、実効性が疑われる事例が散見されるのも事実です。

次回以降の記事で、生きた政策として運営されている実例を紹介しつつ、具体的な施策案についてご説明します。

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書 名:地方議会議員の選び方 佐倉市の事例を参考に
著 者:髙橋 とみお
カラー:表紙フルカラー 中面モノクロ
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著 者:けやき家こもん(本名:高橋富人)
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