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2020年12月3日一般質問:佐倉市のGIGAスクール構想と登校選択制の取り組みについて

この質問を公開するにあたり

この質問原稿と執行部答弁の公開作業をしているのは、2022年1月17日です。

改めて思うのは、コロナ禍があろうがなかろうが、ICTを使った教育も、ICT教育そのものも、底上げが急務であるということ。

社会の在り様が、私たちが児童生徒だったときから激変しているのに、教育はかわらなくてよい、ということはあり得ないと考えます。

地方分権による独自性の発現が叫ばれて久しいですが、児童生徒が大人になるために身に着ける土台として、ICT 教育のインフラやスキルとしてのプログラミング教育に、地域間格差が付きすぎるのは大きな問題です。しかし一方で、報道をみると先進的な取り組みをしている自治体とそれ以外とで、徐々に「本格的な格差」がつきつつある。

これは、我が国のかかえる課題として、もっと議論されてしかるべきと考えます。以下、質問と答弁です。

※本質問は、コロナ議会中につき、議場での質問は稲田議員が実施しているため、議会の公式サイトでは稲田議員の個人質問として扱われております。


GIGAスクール構想の進展に伴い、佐倉市でも小中学校の生徒分のタブレット端末の購入などが進んでいます。他方、コロナの感染者数は今後冬が深まるにつれ増加する傾向が高いため、状況の変化に即応できるよう、佐倉市でもオンライン教育実現の加速化が求められています。また、小児がん等の子供や不登校児の学習の場の確保などのためにも、学校教育におけるオンライン授業の実施は今後必須となります。

さて、オンライン教育と一口に言っても、その手法や目的は様々なものがあります。オンラインによる双方向授業だけ取り出してみても、生徒が授業を家庭で受ける手法と併せ、生徒は学校に登校するものの、クラスを2つに分け、1つのグループは対面型、もう一つのグループは別の教室でオンライン教育を実施するなどの工夫をして、学校における3密を避ける手法などもございます。渋谷区などが既にその手法を導入しており、成功を収めています。この手法が実現できれば、万一の折の自宅でのオンライン授業に移行することも、スムーズに行うことが可能です。学校は学びの場であるという役割と併せ、給食によるバランスの取れた栄養の摂取や虐待児童の察知と対応など、子供たちの福祉的側面も大きく、極力閉鎖をしないで段階的な措置を取ることができるよう体制を整えることが重要なのは論をまたないところです。

そこで、現時点での佐倉市における双方向のオンライン授業開始までの想定スケジュールと現状見えている課題に加え、さきのような段階措置手法も踏まえ、どのような形で双方向のオンライン授業に取り組んでいく予定かをお答えください。また、今後希望する生徒を対象に、オンライン授業を前提とした登校選択制を実施する予定があるか伺います。全校を対象にスタートすることは困難と思いますので、テスト的に学校やクラスを定め、実施して知見を積む等でもよいと考えていますが、いかがでしょうか。

執行部(市役所)回答

教育長(茅野達也):
最初に、オンライン授業につきましての状況です。現在教職員を対象に研修会を実施し、準備を進めております。また、学習用タブレット端末につきましては、今年度末までに整備を完了する予定です。
今後の取組としましては、双方向による授業の進め方及びICT支援員を中心に、授業での活用方法などについて研究を深めてまいります。その後、令和3年度当初には全ての子供たちを対象にタブレット端末の取扱いを指導するとともに、学校内でオンライン授業を展開する予定です。加えて、休校を想定したオンライン授業につきましても試験的に実施してみて、課題を見つけながら展開できるよう努めてまいりたい、現状ではそう考えております。
また、もう一つの質問です。議員がおっしゃるオンライン授業を前提とした登校選択制につきましては、本来の学校教育の在り方や対面方式で授業を進める効果等を考慮しますと、慎重な対応が求められるものと認識しております。しかしながら、保護者や子供たちの意向を把握しながら、新たな授業形態について研究していくことは必要と考えます。今後は、オンライン授業の試験的な運用を行うなど、子供たちの実態に応じた学習環境を提供できるよう努めてまいりたいというふうに考えております。

ありがとうございました。
今後双方向によるオンライン授業の環境をテストしたときに、どのような問題が発生するかといった負荷テストを繰り返し、課題を潰していく地道な作業をしていくことになるかと思います。その意味でも、登校選択制を試験実施する取組は、段階措置として有意義かと思いますので、引き続きご検討をお願いいたします。
また、万一の際を想定したオンライン授業に関する具体的業務スケジュールの落とし込みは、佐倉市の生徒の学ぶ権利を全うできるか否かに直結する大切な業務ですので、しっかりとご検討くださいますようお願いいたします。

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