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2020年12月3日一般質問:街中にぎわい事業の在り方と名称について

この質問を公開するにあたり

佐倉市では、商店街向けの補助金事業として「街中にぎわい推進事業補助金」というユニークなメニューがあります。

主に商店街を活性化させる方策として、補助金を出して賑わいを創出することに私は賛成の立場です。

他方、本事業は、商店会の創意工夫を尊重する意味から、「申請があった事業については採用」という方策をとっていました。

独創的な創意工夫を生み出すためには、一定程度自由度を持たせることが重要である一方、あまりに「あれもこれも」となってしまっていると、「提出すれば通るザルのような予算」となってしまうおそれもあります。

よって、一定程度の審議が必要ではないか、という指摘とあわせ、実情に合った名称変更をすべきではないか、という提案をしたのが本質問です。

この事業は、年間おおよそ1200万円と規模は大きくはない事業ではありますが、自主財源100%の事業ですから、いってみれば「佐倉市肝入り事業」ということになります。こういう事業に関する精査は、議員の仕事としてはとても大切だと思っています。

以降、質問と執行部答弁です。

※本質問は、コロナ議会中につき、議場での質問は稲田議員が実施しているため、議会の公式サイトでは稲田議員の個人質問として扱われております。


佐倉市では、商店街向けの補助金事業として街中にぎわい推進事業補助金がございます。主要施策の成果の説明書では、本事業について商店会等が実施する商店街活性化イベント、ホームページ等による情報発信及び商店街の法人化支援事業などに係る経費の一部を補助するものと書かれ、昨年度は予算ベースで約1,200万円が計上されています。

さて、昨年度実施した事業について、実績報告書を基に確認した内容に基づき、幾つか質問させていただきます。まず、個別事業について、志津駅南口商店会が実施したチーバくんオブジェの駅前設置事業です。これは、2019年に設置したチーバくんオブジェの隣にもう一体追加で設置した件ですが、この2体分で市税60万円を本事業の補助金として使っており、聞くところによると、今年度もう一体のチーバくんを追加予定とのことです。商店街の方々が知恵を出し合って計画したことに主観で口を差し挟むことは極力控えたいところですが、そもそもこの場所にチーバくんオブジェがあることの必然性が私にはぴんときません。もう一体追加となると追加で30万円、3体合計で90万円。市税を投下する事業である以上、目的と効果をしっかり見極める必要があります。

これまで商店会の創意工夫を尊重する意味から、申請があった事業について採用する方式を取られていました。趣旨には総論で賛同するところですが、他方で市税を使う事業であれば、その妥当性を精査する必要性もあると考えます。次年度以降は、事業精査を何らかの形で実施すべきと考えますが、執行部のお考えを伺いします。

執行部(市役所)回答

産業振興部長(木原一彦):
街中にぎわい推進事業補助金につきましては、近年予算額を上回る額の申請をいただいており、事業内容を精査の上、補助額を減額するなどして、申請された全ての事業を支援してまいりました。しかしながら、厳しい財政状況、限られた予算の中で、今後は支援する事業を選定することも必要であると考えております。その選定方法や事業内容の見直し等につきましては、佐倉商工会議所や市内商店会など商業団体のご意見を伺いながら検討してまいります。

ありがとうございました。

実績報告書の中には、読み込んでも実施した事業がどのようなものであったか分からないものもありました。事後精査するために、事業内容が分かる書類とするよう要望いたし次の質問にうつります。

事業名称について質問させていただきます。過去の事業を確認したところ、本事業は主に商店街の各種活動を支援する事業と商店街の施設などを補強、増強する事業の2つの性質があることが分かりました。例えば商店街イベントの実施や勉強会の開催による人材育成などが各種活動の支援であり、街路灯補修や防犯カメラの設置事業が施設などを補強、増強する事業に該当します。その意味で、事業名称が街中にぎわい事業とした場合、特に施設の補強などを含めることに違和感を覚えます。

事業趣旨を明確なものにし、事後検証や予算の配分の精査のしやすさにも配慮した名称変更が必要と考えます。例えば事業名称を商店街活動支援事業とし、内訳として、にぎわい創出事業と施設補助事業に分ける。先に質問した事業精査の際にも、内訳のどちらに配分された事業かという視点が得られるため、その意味でも有効ではないかと考えますが、執行部のお考えをお伺いします。

執行部(市役所)回答

産業振興部長(木原一彦):
街中にぎわい推進事業補助金につきましては、佐倉市が行う商業団体への支援事業の総称として位置づけており、その内容については補助対象である市内商業団体には十分にご理解いただいているものと認識しております。一方で、本補助金には多岐にわたる支援メニューを設けているため、中には街中にぎわい推進事業という事業名称からは想定しにくいメニューもございます。今後、先ほどご答弁いたしました事業の選定方法や事業内容の見直しを行う中で、分かりやすい事業名称につきましても検討を行ってまいります。

ありがとうございました。ご検討よろしくお願いします。

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