- 2022.06.24
2022年6月16日:佐倉市議会の「二つの問責」審議動画と私のまとめ
髙橋とみお議員の一般質問の際の櫻井道明議員による不規則発言に関して:その2
櫻井議員に対する問責決議と、私と稲田議員に対する問責決議の、佐倉市議会での審議状況が動画公開されましたので報告いたします。
55分12秒の動画ですが、二つの問責に関する質疑と討論により、論点がわかりやすくまとめられているように思いますので、ぜひご覧ください。
佐倉市議会動画:二つの問責議案の審議状況(55分12秒)
結論としては、既報のとおり
櫻井議員に対する問責決議→否決(賛成9票、反対16票、棄権1票)
- 賛成:市民ネットワーク3名、日本共産党2名、藤崎議員、玉城議員、稲田議員、髙橋(私)
- 反対:さくら会8名、公明党4名、自由民主佐倉4名
- 棄権:宇田議員1名
- ※櫻井議員は問責当事者のため議決に参加していません。
髙橋議員(私)と稲田議員に対する問責決議→可決(賛成13票、反対11票、棄権1票)
- 賛成:さくら会9名、公明党4名
- 反対:自由民主佐倉4名、市民ネットワーク3名、日本共産党2名、藤崎議員、玉城議員
- 棄権:宇田議員
- ※髙橋議員、稲田議員は問責当事者のため議決に参加していません。
また、「二つの問責」の詳細については、以下の原稿をご確認ください。
髙橋とみお議員の一般質問の際の櫻井道明議員による不規則発言に関して:その1
2022年6月16日:佐倉市議会で発生した問責決議案の応酬と結果
◆二つの問責に関する所見
櫻井議員の議場での「不規則発言」による議事妨害は、佐倉市議会会議規則違反です。
(議事妨害の禁止)
第146条 何人も、会議中は、みだりに発言し、騒ぎ、その他議事の妨害となる言動をしてはならない。
また、当日私の一般質問を現地で聞いていた複数の市民から、この「怒号のような不規則発言」により「私の質問が聞き取れなかった」というコメントをいただいております。つまり、「不規則発言の重篤性」については、一般市民の現任者がいるわけです。
他方、私と稲田議員に対する問責決議の根拠は、本動画10分経過したところで、本問責決議提出者の中村議員が「強制力はない」つまり「根拠はない」と認めている。
さらに、この動画をご覧いただければおわかりいただけるとおり、私たち議員に配布された公式文書には「会派室での本会議視聴を認める」と書かれています。つまり、議会で決定したのは、議員が本会議を「会派室のテレビで視聴する権利」です。その権利を行使しないことに対して出された問責が、可決したわけです。
◆二つの問責に関する政治的論点
本件について、過去二つの記事で内容の詳述をしてきましたので、ここではこの二つの問責に関する政治的な論点を提示しておきます。
1.暗黒議会のわかりやすい事例となったこと
本件では、議案の議決権を多数派が握り続ける限り、どのような理屈も通用しない、という「地方議会ならではの問題点」が露呈した形となりました。本来、議案審議は、「市民に名前を書いていただき当選した」議員たちそれぞれが「是々非々」で決すべきですが、「そうではない議会」では、このような現象が発生します。
「会派拘束」と「会派連合拘束」という「二重の賛否拘束」がある議会において、議決権が固定してしまうと、「議会のボス」が市役所の利権や人事に食い込み、手の付けられない状態になります。
そのような類例の一つを、わかりやすく提示できたことは意義深いことです。
本件をどう市民に知らせていくかが、今後私たち議員に課せられた使命だろうと考えています。
2.佐倉市議会の「さくら会連合体」の崩壊
これまで3年以上、511議案継続していた「さくら会、公明党、自由民主佐倉」の、いわゆる「さくら会連合体」が、「自由民主佐倉」の離脱によりついに瓦解しました。
これは、さくら会中村議員が、私と稲田議員に対して提出した問責に対して、自由民主佐倉の4名の議員が「反対」したことによります。
結果、先述のとおり「賛成13票、反対11票」の僅差で、残念ながら本問責は可決してしまいましたが、自由民主佐倉の4名が「あまりに理不尽な問責」に反対するという「独自路線」をとったという意味において、これは大きな一歩だと考えます。
3.棄権の意味
今回の二つの問責に対して、宇田議員が「棄権」しました。
棄権とはつまり、議員の最重要な役割の放棄であり、棄権した議案については「市民の付託」を放棄したことと同義です。
棄権をするなりの理由があるのかもしれませんが、私はどのように苦しい局面にあっても、「棄権だけはしない」と決めて議員になりました。
今回の宇田議員の振る舞いについては、私の問責に賛成した議員以上に、大変残念に思いました。
4.佐倉市議会最大会派「さくら会」の「言論を用いない」横暴
さくら会、及び公明党は、櫻井道明議員に対する問責に「反対」し、私と稲田議員の問責に「賛成」しました。
賛否は、それぞれの理屈においてある。どのような理不尽な賛否行動であったとしても、その理由を申し述べることが、「言論の府」である議会においては必要であることは、これまでも再三にわたり申し述べてきました。
しかし、この「二つの問責」について、そのどちらにも討論を実施しなかったのは、そのどちらにも当事者であるはずの佐倉市議会最大会派「さくら会」のみでした。
自分たちの議事運営が言論として成立しないことを、その行動によっていみじくも証明しているということに、そろそろ気づかれてはいかがでしょうか。
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