NEWS

2024年度(令和6年度) 佐倉市当初予算審議 草ぶえの丘の指定管理に関する審議抜粋

令和6年2月定例会予算審査特別委員会2024年3月21日 議事

【髙橋注】本議事録は、佐倉市議会公式サイトにおける上記予算特別委員会において、各委員がなした草ぶえの丘の指定管理に関する質疑のみ抜粋したものです。したがって、質問をなした議員、及び答弁した職員名も公開情報はそのまま掲載いたしました。
なお、審議と関係のないやりとり部分は、読みやすさを優先し割愛しましたが、審議上意味のある部分はすべて掲載しております。

◆参照元サイトリンク
令和 6年 2月定例会予算審査特別委員会-02月26日-01号


【以下予算審議内容】

※以下「太字」はすべて高橋による

◆委員(齋藤寛之) 草ぶえの丘の指定管理事業についてなのですけれども、これ前回否決となった指定管理だと思います。施設改修や老朽化対策など、公募の際にどのような取決めになっているのか、お伺いいたします。

農政課長(小川晃司) 農政課長、小川でございます。

 施設改修、老朽化対応等でございますが、施設改修につきましては、前回から少し変更いたしまして、事業者の提案によります集客等の施設改修を実施する仕組みを盛り込もうというように検討しております。

◆委員(齋藤寛之) ありがとうございます。もうけるというか、もうかる施設にしていただくようにぜひとも指導をお願いしたいというところと、あと新しいイベントだったり、活用方法を模索していかないと、やはり収益というところはなかなか大きく増やしていけないと思うのですけれども、小学校とか、団体で利用を増やしていくとか、例えば校外学習で利用できるようなコンテンツを増やすというようなお考えがあるか否か、お伺いいたします。

◎農政課長(小川晃司) 農政課長、小川ございます。今齋藤委員からご提案ございましたのは、小学校の団体の利用等だと思いますが、草ぶえの丘、そもそも学童農園ということでスタートした経緯がございますので、子供たちにうまく体験事業等で楽しい思い出をつくっていただくという、その辺りのコンテンツはもちろん充実させてまいりたいと今後考えております。


◆委員(三井義文) 草ぶえの丘の指定管理者に関して、先ほども齋藤委員からもありましたけれども、前回否決されておりますが、指定管理に出すときに、地理的に、隣接施設等も含めて、複数施設の一括指定をする方向が打ち出され、現在ある指定管理の基本方針で、令和3年に改定されていますけれども、今年も草ぶえの丘の指定管理者を選ぶときには、隣の佐倉市飯野台観光振興施設も含めての指定管理者を探すという動きになる方向でよろしいのでしょうか。

◎産業振興部長(鈴木研悟) 産業振興部長、鈴木でございます。指定管理の公募につきましては、令和6年度を予定しておりますが、草ぶえの丘とサンセットヒルズ、それぞれ別々に公募をいたします。ただし、一体的な管理をしていくということで、別事業者を募集しますが、同一事業者が手を挙げてもオーケーという仕組みをつくりたいと思います。また、一体的な管理を担保するために、要綱による協議会の設置を検討しております。協議会の事務局は市が行いまして、受託事業者にはその協議会に加盟していただくということで、イニシアチブにつきましては市が引き続き取っていって、ただし事業者につきましては別々の事業者でもオーケーというような形で公募したいと現在考えております。

◆委員(三井義文) 分かりました。ただ、追加でいただきました令和2年度は、両方で裁定がされている資料がありましたので、今回ちょっと変えるということで理解しましたので。違いますか。

◎産業振興部長(鈴木研悟) 前回につきましては、1つの施設というような形で出させていただきましたが、今回は別々に出させていただくということです。その辺につきましては、やはりコロナ禍の需要で、キャンプ需要が伸びたということで、サンセットヒルズのほうが収益を取れる施設であるというような形で変わってきたために、草ぶえの丘につきましては通常どおりの指定管理で、サンセットヒルズにつきましては別の収益をもらうという形になりたいと思います。

◆委員(三井義文) すみません、ちょっと時間があるので。事情は分かりましたので、よろしくお願いします。それで、これは予算ゼロになっていますけれども、指定管理するときの費用って、公募の手続の審査とか、費用かからないですか。

◎佐倉の魅力推進課長(鴨志田聡) 印旛沼サンセットヒルズについては、先ほど部長がご説明しましたとおり利益の還元型でありますので、委託料はゼロ円ということになっておりますので、予算はないということでございます。


◆委員(橋岡協美) 橋岡です。おはようございます。よろしくお願いします。それでは、先ほど来から質問出ている佐倉草ぶえの丘指定管理者施設管理事業について伺います。まず、公募型のサウンディング調査ということで行ったということですが、何者で、どちらの企業か、またそこからのご意見などはどういったものがあったか伺います。

◎農政課長(小川晃司) 農政課長、小川でございます。お答えいたします。サウンディング調査、応募がありまして、対話が実施できた事業者数9団体でございます。そのうち5団体は公共施設の管理運営実績があるといったような団体でございました。サウンディング調査の中で、いろいろなお声を頂戴できましたが、各施設の活用案ですとか管理運営手法、また期間、委託される期間などについてのご意見も頂戴いたしました。

◆委員(橋岡協美) 期間についてご意見があったということですが、それは長いほうがいいとか、短いほうがいいとか、そういったことでしょうか。

◎農政課長(小川晃司) 農政課長、小川でございます。期間につきましては、やはり長いほうがより長期的視野に立った企画経営が実施しやすいということで、そういったお声を多く頂戴いたしました。

◆委員(橋岡協美) それでは、この草ぶえの丘が黒字化が難しい理由を教えてください。

◎農政課長(小川晃司) 農政課長、小川です。お答えいたします。草ぶえの丘は、なかなか黒字化しないというところなのですが、まず施設の規模が大変大きくなっておりまして、維持管理のコストがかなりかかってしまいます。それから、収益を生む施設、施設に入ってからまた別料金でお金払ってもらうといったところが少ないといったところあたりが、そもそも黒字化が難しい原因かというように考えております。

◆委員(橋岡協美) それでは、収益化がなかなか難しいということなのですが、アフターコロナで利用は増えたとは思うのですが、研修センター、ログハウス、シェアハウスのそれぞれの利用状況、収益について伺います。

◎草ぶえの丘園長(田辺篤也) 草ぶえの丘、田辺と申します。令和5年度、2月末現在での各施設の収入でございますが、研修センターの大部屋の利用になると、宿泊者数約6,700人、収入としましては約1,000万円です。次に、ログハウスに関しましては、宿泊者数約800人、収入としたら約330万円で、最後にシェアハウスに関しましては宿泊者数約2,000人、収入といたしましては約480万円という数字になっております。

◆委員(橋岡協美) ありがとうございました。それらを踏まえて、いろいろな団体が手を挙げてくださると思うのですが、先ほどのご説明で、10年間の中で経年で減っていく指定管理のやり方をしていくということを伺いました。何年目から減少していくことを想定されているのでしょうか。

◎農政課長(小川晃司) 農政課長、小川でございます。予定で、4年目以降順次減っていくような見通しを立てております。

◆委員(橋岡協美) 4年目以降から減少していくということを考えているということになりますと、10年間で想定される指定管理料は幾らになるのでしょうか。

◎農政課長(小川晃司) 農政課長、小川でございます。10年間で、併せまして委託料9億円強を見込んでおります。

◆委員(橋岡協美) 9億円強というのは、そこに数字が載っているのですけれども、これで4年目以降が減っていくのかなという感じで、若干減っていくような感じの想定で、理解いたしました。


◆委員(髙橋とみお) よろしくお願いいたします。髙橋です。予算書18ページです。草ぶえの丘の指定管理について伺っていきます。債務負担行為で、事業期間としては令和6年度から取り組み、令和7年度から16年までの10年間、当施設を指定管理として運用するという件と承知しております。その額は9億650万円です。当施設の指定管理には、その結果により、議会が極めて恣意的な拒否権を過去繰り返し行使したという疑惑の歴史があります。これは、本件を知る市民にも大方知れ渡っている情報です。

 さて、佐倉市で指定管理期間を10年と設定している他施設があれば教えてください。

◎農政課長(小川晃司) 農政課長、小川でございます。今のところ、10年としているところはございません。

◆委員(髙橋とみお) ありがとうございます。佐倉市では特例ということが分かりました。

 実際総務省の最新の公表数値である令和元年の統計でも、市町村の指定管理の期間は5年までで90%超えているのです。10年以上は5.8%にすぎない。一般的に見ても、10年の指定管理の特例であります。このように、指定管理は一般に3年から5年程度とされていましたが、とはいえ近年その指定管理期間を一定の条件下で延ばす方向がトレンドであることも確かなのです。東京都目黒区がその理由について公開しています。読み上げます。「従来3年から5年だった指定管理の指定管理期間について、福祉施設など長期的に安定したサービスが求められる施設においては10年という長期間に設定することにより・・・」云々というようなことを言っております。いわゆるこういった先進的な取組をする東京都でも、10年という指定管理期間は「福祉施設など長期的に安定したサービスが求められる施設」と、極めて抑制的な表現をしています。

 私としては、草ぶえの丘のようなレクリエーションを目的とした施設は、先ほど齋藤委員がおっしゃっていましたけれども、少なくとも長期的に安定したサービスというよりは、市民ニーズに合わせたフレッシュなレクリエーションを提供できるということこそが重要だと思っています。そのためには、期間設定は非常に重要な競争原理を働かせるための装置だと思っています。

 まして年間の指定管理料を前回6,800万円のところ、今回1億円と、相当値上げもしているわけです。これ競争原理、非常に働かせないと、なかなかガバナンス効かないのではないかなというふうに思っています。

 そこで質問です。指定管理が長い期間設定されることの弊害を佐倉市としてはどのように考えているでしょうか。

◎農政課長(小川晃司) 農政課長、小川でございます。長期になることによる弊害というご質問でしたけれども、今髙橋委員のお話の中にもありましたように、やはり長い期間ということで、企業努力がちょっと甘くなるようなところもあるのかもしれません。

◆委員(髙橋とみお) ありがとうございます。おっしゃるとおりのポイントだと思います。

 これは、大きく2つに分けられると思っていて、今おっしゃったとおり、指定管理の、管理の検証がしづらくなるということと、また競争環境の導入って、私が冒頭説明したような話、それがやりづらくなるということで適当ではないというようなことを、もうインターネットでぱっと引けば、ぴょっと出てきます。そういうことなのです。

 恐らくこの管理、検証のしづらさについてもし聞けば、それは定期的な会合を開いて、管理運用について風通しよくするつもりだというような、よくある行政の定型のお返事が返ってくることと思うのですけれども、10年という長い期間は指定管理業者に強い権利意識を芽生えさせ、かつ、行政も指摘しづらくなるという点が必ず出てきます。これ今からでも遅くないので、5年に戻す、あるいは5年が短いということであれば、1年足して6年とか、一気に5年間多くするで、しかも1年1億円ですと。これどう考えても、何かこう、妙な力が働いているのではないのかなという気がするのですけれども、5年に戻すことができないか伺います。

◎産業振興部長(鈴木研悟) お答えいたします。先ほども申しましたが、サウンディング調査の結果等も踏まえて、やはり業者としては、投資をできるだけして、お客を呼ぶためにはやはり長期が望ましいということでございます。先ほど先進的な東京都では福祉施設のみというふうに限られておりましたが、佐倉市でこの観光レジャー施設において先進的な取組をやってまいります。そのため10年間の長期の指定管理を考えてまいりたいと、そういうふうに考えています。

◆委員(髙橋とみお) 前向きな効果は確かにあると私も思います。ただし、ガバナンスが効かなくなるという点と競争原理が働きにくくなるという点は、これを大きな弊害としてあると思っています。いきなり10年間です。それは、私は非常に問題だと思っています。


◆委員(五十嵐智美) 五十嵐です。よろしくお願いします。それでは、最初に草ぶえの丘指定管理についてです。予算書18ページです。産業振興部の当初資料が6ページ、追加資料が12ページになりますが、2回指定管理が否決されました。2016年と20年。直営で8年間運営してきたわけですけれども、今回指定管理とする根拠、それと2回否決された理由というのがあるのです。サンセットヒルズとの一体的運営が必要ということと、多分コロナ禍で事業実施が困難というような否決理由だったと思うのですが、今回この否決された理由を払拭する体制が取れるというふうに考えているのか伺います

◎農政課長(小川晃司) 農政課長、小川でございます。前回否決された理由ですが、五十嵐委員のご指摘がありましたが、新型コロナの対応、その収束を見極めた適切な時期にやるべきではないかというご指摘をいただいておりました。今現在コロナは5類移行になりまして……

なので、今回新型コロナウイルス5類移行を受けまして、もうアフターコロナということで、新しい生活様式に見合った提案がいただけるのでないかというということで、このタイミングでございます。

◆委員(五十嵐智美) あと、一体的管理というのもあったはずですが、それも、もうこれ以上はいいです。

 髙橋委員からも先ほどありましたけれども、8年間直営をしてきたということで、いきなり指定期間を、10年間とした理由と、あと総事業費が9億円強というものになりますが、こういった指定条件になった理由をお聞きします。

◎農政課長(小川晃司) 農政課長、小川でございます。10年にする理由ですが、先ほど産業振興部長のほうからお話申し上げましたが、サウンディング調査でも業者から、やはり長くやらせていただいたほうがいろいろとアイデアも出せるし、投資も可能性が高まるということがございましたので、その辺りを拾いまして、ちょっと長いかと思いますが、10年を想定いたしました。

 それからあと、委託料のほう、取りあえず今回の予算では9億600万円にさせていただいておりますけれども、これもその他また実際の業者選定の際には、業者から提案いただきまして、高いところ、安いところ、いろいろと出てくるかと思います。あくまで上限ということで今回提案させていただきました。

◆委員(五十嵐智美) 一体的な管理で相乗効果を高めていくということが、先ほどサンセットヒルズは収益が見込めるけれども、草ぶえは赤字になるというような、そういう想定だということですが、相乗効果をもってこの2つの施設が一緒にやっていくということもやはり戦略的な考え方だと思うのですが、草ぶえの丘、今回単体で指定管理とする、そういった決定はどこでどういうふうに決定してきたのか、それを伺います。

◎農政課長(小川晃司) 農政課長、小川でございます。庁内で、各所属から成ります検討委員会を設けておりまして、その議論の中で出てきた結論でございます。

◆委員(五十嵐智美) 検討委員会というのは、どういう委員会ですか。

◎農政課長(小川晃司) 農政課、小川でございます。この検討委員会でございますけれども、佐倉草ぶえの丘・飯野台観光振興施設管理運営検討会という名称でございまして、所属の各部長、課長がそろって議論しております。

◆委員(五十嵐智美) 議事録の公開をお願いしたいのですが、どうですか。

◎農政課長(小川晃司) 今のところは、特に表立って公開の予定はございません。

◆委員(五十嵐智美) ぜひ議事録の公開をお願いしたいのですが。

○委員長(村田穣史) 後ほど検討いたします。

◆委員(五十嵐智美) お願いします。


資料編 予算委員会資料

上図は「2024年度(令和6年度)予算書 債務負担行為」のキャプチャ。
赤マーカーは高橋:この表は、令和6年から同16年まで、草ぶえの丘の指定管理に予算を9億656万8千円の予算を組みたい、という執行部の意思表明。この予算は、本予算委員会で可決した。
上図は、草ぶえの丘の指定管理について、執行部が同予算委員会に説明するために提出した当初資料。内容を見ると、令和7年は指定管理費用として1億722万9千円、令和8年は指定管理費用として1億835万7千円を拠出したい、という執行部の意思表明。
上図は、草ぶえの丘の指定管理について、執行部が同予算委員会に説明するために、委員の求めに応じて提出した追加資料。2016年(平成28年)と2020年(令和2年)に実施された、同施設の指定管理者選定における選定審査の審査結果。内容をみると、両年ともに選定結果はアメニス・プラネット共同事業が最高得点で選定されており、山万グループが次点で落選している。この選定結果は、佐倉市議会において、さくら会、公明党、自由民主さくら、及び一部の無会派議員によって否決された。なお、指定管理者の指定は、入札同様議会での否決は、抑制的であることが求められる。

一覧へ戻る

最近の投稿

カテゴリー

アーカイブ

BOOKS

書 名:地方議会議員の選び方 佐倉市の事例を参考に
著 者:髙橋 とみお
カラー:表紙フルカラー 中面モノクロ
版 型:A5版
価 格:500円(税別)
出版元:欅通信舎 ご購入はこちら
書 名:佐倉市域の歴史と伝説 旧石器時代から戦国時代の終焉まで
著 者:けやき家こもん(本名:高橋富人)
カラー:全頁フルカラー
版 型:A5版
価 格:900円(税別)
出版元:欅通信舎 ご購入はこちら