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2021年12月23日臨時会:子育て世帯への佐倉市の10万円一括給付決定の経緯と私見

「子育て世帯への10万円給付」については、12月7日の佐倉市議会文教福祉常任委員会において、公明党の岡村委員長による「稲田議員の10万円一括給付の質問圧殺」事案の発生などいろいろあった議案でした。それが、本日12月23日の「臨時会」でようやく可決されましたので、ここに簡単に私見を交え経緯を公表します。

当初佐倉市役所は、この「18歳以下に10万円」という国策給付について、「5万円の早期給付」と「残5万円をクーポンもしくは現金で」という二本立てと考えていました。これは、給付要件の成否判断を握る政府の方針に縛られざるをえないという意味において、ある意味当然の振る舞いでした。しかし、これも奇妙なタイミングですが、議会最終日当日、衆議院予算委員会において、岸田首相から「10万円一括給付も選択肢」という答弁が飛び出したわけです。

そんな中、議会最終日の採決直前の討論が行われました。

◆議会最終日の討論の中身

今回の議会では、市長提出議案に対する討論は佐倉市議会のすべての会派が討論を実施しました。

討論というのは、議決の前に議案の賛否理由を表明すると同時に、執行部に対して当該議案に関して要望など意見することも可能です。

今回の討論で、「10万円一括給付」を執行部に要望したのは、会派に所属していない議員としては私と稲田議員(稲田議員は新社会党所属の一人会派)の他、市民ネットワーク、日本共産党でした。

つまり、いわゆる「右派サイド」という意味においては、私しか「10万円一括給付」を市に対して要望しなかったことになります。

もうお約束となっていますが、さくら会、公明党、自由民主佐倉の議会多数派は、11月定例会の委員会審議や討論等の公の議論を通じて、「10万円一括給付」について「一切何もしない姿勢」を貫いておりました。これは、誰がどのような言い訳をしても覆らない事実です。

つまり、佐倉市議会の議会多数派は、「11月定例会では10万円一括給付に一切貢献していない」上に、公明党に至っては「10万円一括給付の質問圧殺」という振る舞いまで行ったわけです。

そんな中、西田市長は先に説明した佐倉市議会での私たちの討論を聞き、また世論の動向を見定めつつ、迅速に「10万円一括給付」を実現すべく臨時会を招集しました。

それが、本日12月23日に開催された臨時会です。

幸い、今回の臨時会では、「10万円一括給付」は議会多数派からの妨害もなく可決しました。

◆危機感と期待

今回の件を通じて強く思ったのは、このままではいわゆる「佐倉市議会の右派サイド」の信任が、市民からえられなくなるという危機感です。

当時強烈にクーポン施策を推し進めていた公明党や、終始よくわからないさくら会は仕方がないにしても、せめて自民党だけはこの件では「是々非々」でアクションをおこしてほしかったと考えます。

まして、議会最終日には岸田首相が「10万円一括給付も選択肢」という答弁をしたのですから、それを受けて討論に盛り込むことはできたはずです。自民党にとっては、「さくら会等との権力維持のための野合」という市民の疑義を払拭する大きなチャンスであったと考えますが残念です。今後の自民党の奮起に期待したいと思います。

なお、私としては、あくまで個人的意見ですが、この「一回こっきりの10万円給付策」には極めて懐疑的です。懐疑的ではありますが、予算がついたものを「やらない」という判断はあり得ないため賛成しました。

そのあたりの思いを、本日の討論にしましたので明日以降公開します。

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