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佐倉ふるさと広場の集客マーケティングと臼井一帯の交通

2025年12月4日:髙橋とみおの一般質問の質疑
以下は、佐倉市議会公式サイトのライブ中継と、ケーブルネット296の放送データをもとに文字起こししたデータにつき、佐倉市議会の正式な記録ではありません。


想定ターゲットと交通手段

前回の三谷議員への答弁では、ふるさと広場の年間来場者数は約28万人であり、佐倉ふるさと広場拡張整備基本計画において、拡張整備後は約47万人を見込んでいるとの答弁がありました。

そこで以下について伺います。

  • 28万人について、
    (1)計測方法
    (2)計測地点
    (3)計測期間
    (4)無作為抽出か、イベント時を含むか
    (5)外部監査または第三者検証の有無
    を示してください。
  • 47万人という試算について、
    どの変数(市場規模・来訪率・季節変動・イベント強度・受容能力など)を何%と置いて導かれた数値か
    数式(モデル)として示してください。
  • 拡張整備後の年間47万人の来場者数について、佐倉市観光グランドデザインに示される以下3区分のターゲット別に、想定される来訪数やその根拠を伺います。

施策(1)「まちのとなり」
近隣市町民を含む160万人規模の広域生活圏

施策(2)「都心のとなり」
都内在住・在勤・在学者等

施策(3)「成田空港のとなり」
訪日外国人を含む空港利用者層

特に、47万人という数値が、どの程度のマーケットシェアを想定した上限・下限の試算なのか、併せて伺います。

執行部(市役所)回答

始めに、ふるさと広場の年間来場者数28万人につきましては、佐蘭花(販売所)における購買率を20%と想定し、商品を購入された方の実人数を基に算出したものでございます。
次に、拡張整備後の約47万人につきましては、令和3年度に策定いたしました佐倉ふるさと広場拡張整備基本計画におきまして、日中における前面道路の普通車交通量を基に、立寄率を10%、1台当たりの乗車人数を1.7人と想定し算出を行い、これに過去のイベント来場者数を加味したものでございます。
なお、さくら市観光グランドデザインに掲げますターゲットの来場者数の算定は行っておりません。

拡張整備に伴い、来場手段は多様化することが想定されます。

そこで以下について伺います。

(1)拡張整備後の47万人の来訪者を対象に、

  1. 乗用車・二輪車
  2. 観光・送迎等の大型バス
  3. 京成臼井駅・京成佐倉駅からの徒歩・自転車・キックボード
  4. JR佐倉駅等からの公共交通・あるいは舟運(観光船等)
  5. 近隣居住者の徒歩・自転車

など、想定される交通手段ごとに、概ねどの程度の割合を見込んでいるのか、可能な範囲で示してください。

執行部(市役所)回答

拡張整備後の来場者数の推移につきましては、そのほとんどが普通車による来場であると想定し、算出しております。

なるほど、かなり粗い計画だというふうな印象がございます。

京成臼井・佐倉駅からのアクセス

京成駅からのアクセスにおいては、主に

  1. コミュニティバス・タクシー等
  2. レンタルサイクル・電動キックボード等のシェアモビリティ
  3. 徒歩

といった利用が考えられます。拡張整備後、どの程度の利用者が、どの手段で来場すると見込んでいるのか、可能な限りで、推計の根拠と併せて示してください。

執行部(市役所)回答

先ほども御答弁申し上げましたとおり、さくらふるさと広場へのアクセスにつきましては、普通車によるものが主であると想定しております。

なお、京成臼井駅からさくらふるさと広場へのアクセス向上を図るため、普通車以外のアクセス手段といたしまして、電動モビリティ、自転車-を予定しているほか、京成佐倉駅からさくらふるさと広場へのアクセス向上を図るため、イベント開催時等にこうした電車とバスなどの協力につきましても検討してまいります。

臼井一帯の歩道

臼井地区には、臼井城址、おたつの碑、臼井八景、妙覚寺などの歴史資産が点在し、本来であれば散策やサイクリングによる回遊を楽しんでいただきながら、ふるさと広場にアクセスできることが望ましいと考えます。

しかし、京成線北側一帯には

  • 歩道が極端に狭い
  • 車両通行量が多い
  • 生活道路と観光動線が重なっている

といった課題があります。そこで伺います。

臼井地区の歩行空間の現状と課題整理について

臼井駅からふるさと広場までのアクセスルートについて、

  1. 歩道幅
  2. 自転車通行空間
  3. 交差点の安全性
  4. すれ違い空間
  5. 観光ピーク時の交通処理

といった観点で、現況調査や課題整理を行っているか。
実施している場合は、その概要を示してください。

執行部(市役所)回答

京成臼井駅からさくらふるさと広場までのアクセス、アクセスルートにつきましては、昨年10月に電動モビリティ導入に関する実証実験を実施いたしました。その際、実際の走行を通じてルート上の危険箇所を把握するとともに、利用者にとって安全で快適な移動が可能となる推奨ルートの検証を行ったところでございます。

引き続き、関係部署と連携し、ルートを含めた安全で快適な観光二次交通について研究してまいります。以上でございます。

歩道幅や交差点の安全性などを総合的に判断して、しっかりと検証していただけたらと思います。

臼井駅北側〜印旛沼(県道64号等)の整備方針について

  1. 臼井駅北側〜印旛沼方面(県道64号および周辺生活道路)について、歩行空間拡幅・無電柱化・バリアフリー化等の中長期的な整備方針が、都市計画・景観・道路行政上、どの計画に位置づけられているのか、名称とともに示してください。
  1. 県道64号に関し、市として県印旛土木事務所と
    歩道拡幅
    安全対策
    緊急対応
    中期的な整備計画
    などに関する協議を、年間どの程度の頻度で実施し、現在どの段階まで議論が進んでいるのか伺います。
  1. 市独自に、例えば「歩行空間形成重点地区」あるいは「安全な通行ルート整備事業」
    などの指定・制度化により、重点的に整備を進める考えがあるのか伺います。

執行部(市役所)回答

都市部からは計画上の位置づけおよび市独自の制度化につきましてお答えいたします。はじめに、県道 64号及び周辺生活道路の拡幅等につきましては、市の各種計画への具体的な位置づけはございません。なお、関連する事項といたしまして、佐倉市都市マスタープランにおきましては、市民の日常生活に利用される道路については、歩行者、自転車利用者の安全な環境を形成するための整備に取り組むという都市環境に関する方針を掲げております。しかしながら、この方針はあくまでも将来に向けた目指す姿を示すものであり、個別具体的な整備方針を定めるものではございません。

次に、市独自の制度につきましては、直接の予定はございません。

土木部からは、県道 64号に関する協議についてお伺いいたします。県道 64号に関する市と印旛土木事務所との協議につきましては、毎年行っている県事業要望において、継続的に歩道整備や右折車線の設置を要望しております。
また、印旛土木事務所、佐倉警察署、市の3者で意見交換会を年1回から2回開催しており、現状も含めた市内の渋滞や交通安全の安全などに関する情報共有を行っております。本年4月には、佐倉市選出の千葉県議会議員3名に対して、千葉県が管理する道路の安全対策について要望しております。
現在の状況といたしましては、県道64号を管理する印旛土木事務所に確認したところ、歩道や右折車線の具体的な計画はないということでございます。当該道路での安全対策安全対策として、交差点付近での車道のカラー歩道やカーブ手前で原則を長く路面標識の設置を行っていただいております。

ふるさと広場の拡張整備計画がございますので、私としてはあの一帯を重点的に、印旛土木事務所等としっかり協議をいただければと思っております。

受け入れ体制と地域連携について

ふるさと広場イベント時に、徒歩自転車来場者が増加した場合、臨時の交通誘導・安全管理体制をどのように整備する予定か伺います。地元の

  • 自治会
  • 商店
  • 学校
  • 交通事業者
  • 観光関係団体

との連携により、地域ぐるみの安全確保体制を構築する考えがあるか伺います。またある場合、これまで自治会等に、それらについてどのような呼びかけや照会、会議をしているのか伺います。

次に、臼井城跡・旧道・印旛沼周辺などを含め、歴史資源を活かした回遊性の高い観光導線づくりをどのように進めるのか、市の見解を伺います。

執行部(市役所)回答

都市部からは、イベント時における臨時の安全管理体制及び地域ぐるみの安全確保体制の構築についてお答えいたします。佐倉ふるさと広場におけるイベント時等の臨時の安全管理体制につきましては、イベント開催時に誘導員を配置するなど、歩行者の安全確保に努めてまいります。

また、地域ぐるみの安全確保体制の構築につきましては、現時点では予定しておりませんが、必要に応じて関係団体や官民機関と協議を行ってまいります。以上でございます。

魅力推進部からは、歴史資源を生かした回遊性の高い観光動線作りについてお答えいたします。今年度、民間団体による臼井発見の看板修復が行われており、地域の歴史的魅力を再認識する取り組みが進んでおります。さらに、今後京成臼井駅から佐倉ふるさと広場へのアクセス向上を図るため、先ほども申し上げましたが、電動モビリティの導入を予定しておりますので、地域資源を生かした回遊性の高いルートにつきましても研究を進めてまいりたいと考えております。

整備を進めていただいているということですが、やはりまず安全あっての回遊かと思いますので、そちらに関してはしっかりと手当てしていただけたらと思います。

中長期的な「臼井地区歩行空間形成構想」への展開について

これは私の思いでもあるのですが、臼井地区を歩行空間形成重点地区として位置付け、建築時の任意セットバック誘導や補助制度を導入する考えがあるか伺います。

建築工事の任意セットバックの誘導や補助制度等につきましては、導入の予定はございません。

先ほどお話したとおり、ふるさと広場から臼井の各種観光・歴史的な観光地に関しては、しっかりと回遊性を確保することが非常に重要だと私は思っております。その際には、やはり安全性というものが求められるわけでございますから、そちらをまず整備していただきたいと思っております。 来る人が安全に歩けること、暮らす人が安心して暮らせること、その整備を先送りにしたまま集客だけを語る行政ではあってはならないと考えます。
佐倉市は計画に間に合う整備ではなく、整備が間に合う計画を作るべきと考えます。

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