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【2019年5月10日】全員協議会について

市議会議員は何をやっているのか?シリーズ第二弾です。
今回は、本日5月10日(金)に行われた「全員協議会」と、そこで話し合われた議案のうち重要と考えるものをとりあげて紹介します。

まず、「全員協議会」が始まる前に、議会事務局から本日提出を求められていた書類一式を提出し、議員バッジを受け取る、という受付作業がありました。事務局の皆さん、お疲れ様でした。
とても丁寧にご対応いただくのはありがたいのですが、偉くなったと勘違いしないようにしないといけないな、というのが感想です。なんか、優等生的発言になり気恥ずかしいのですが、事務局の方々が丁寧に対応してくれるのは、我々議員それぞれが少なくない数の市民の皆様の付託を得ているからだ(個人はなんにも偉くない)というのを、肝に銘じておく必要があります。

さて、そのあと10時からは、いよいよ全員協議会です。
議事次第の概要は以下のとおり。

  • 議会事務局の職員の方々からのご挨拶
  • 西田市長含む執行部の方々からのご挨拶
  • 議員の自己紹介

ここまでは、事務的に進みました。
ここから、本協議会の座長が仕切ります。
座長は、慣例に従い、議員の中で最年長の中村市議が選出され協議が開始されました。

協議は、以下の順序で行われました。

  1. 席次の決定
  2. 会派の取り扱いについて
  3. 委員会等の委員の選任について
  4. 5月の臨時会について
  5. 6月の定例会について
  6. 仮議席について(5月臨時会における)

この記事では、本協議会で一番議論になった「2.会派の取り扱いについて」を取り上げます。
まず、私の立場を整理しておくと、以前のブログ記事でも述べたとおり、会派に入っていることで議員活動に特典(予算委員会や決算委員会で発言権がある、など、一人会派の議員にはない権限)がある、という運営はおかしなことだ、という立場です。

理由は、そもそも議員選挙は、市民の皆様から「名前」を書いていただく投票行為である、という前提があるからです。会派として付託をうけていない(つまり、会派名で投票を受けていない)のに、どういう理屈で「会派に入っている議員」と「会派に入っていない議員」との間に差がつくのか、私としては今のところ理解できないでいます。

本件について、これまでどおり「会派特典」がある状態で議会を運営する方針で議決となりそうなところ、藤崎市議から、一人会派でも多人数会派と公平な扱いをすべきだ、という問題提起がなされました。

藤崎市議の発言を受けて、私からは藤崎市議の意見に賛成という立場から、藤崎市議の発言は、「一人会派」と「会派に所属していない一人議員」との違いはない、という整理で正しいか確認しました。
ここ、若干ややこしいですが、藤崎市議の意見は、たとえば「〇〇会」という会派登録をしておくと「一人議員」でも特典を受けられるが、会派登録をしない「一人議員」が、これまで通り特典を受けられない、とかいうややこしい議論じゃないですよね、という確認です。

また、萩原市議から、(現在共産党は二人会派だが)、かつてご自身が一人会派であったというご経験を踏まえ、会派所属or無所属にかかわらず、議員の優遇は改めるべきだ、という発言がありました。多人数会派に所属している萩原市議からのご意見は重みがあります。

また、宇田市議からは、本議論とは角度の違う議論として、大会派の会派拘束に関する発言がありました。
趣旨は、市民の皆様からの投票を受けた議員が、会派拘束により意見を縛られるのはおかしいという市民の声を多数聞いているため、特に大会派における会派拘束には一定の制約をかけるべきだ、というものであったと理解しています(私の理解が間違っていたら訂正しますので、ご指摘ください)。

宇田市議の意見に対する私の個人的な意見としては

  • 会派拘束をしてはいけないという明文規定がない以上、会派の大小にかかわらず、会派拘束について制約を設ける根拠がない
  • 結果として大会派所属議員全員が同じ意見になったとして、議員個人が会派拘束を受けたor受けないという判断がつかない
  • 会派所属議員の方々は、会派拘束を理解したうえで会派に所属している(会派拘束が納得いかなければ会派を離脱する判断をすれば足りる)ので、それを前提に市民の皆様に説明が可能なはず

という整理で、「会派拘束に制約を設けること」については反対の立場です。

間違いのないように言っておくと、私は「会派拘束」そのもには、以前の記事のとおり強い違和感を感じています。とはいえ、根拠なくそれを規制することは、上記のような理由から問題があるという見解です。

その他、いくつかの意見が出たため、「会派特典を残したままの運営にするかどうか」という点について、結論としては6月の定例会までに決定をする、というところに落ち着きました。本件については、5月16日(木)午前10時からの臨時会で話し合われることになるかと思います。臨時会は、市民の皆様も傍聴できますので、ぜひお越しください。きっと、良い議論がなされると思います。

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