【2019年9月4日】一般質問:若者の声を反映する市政の実現
2019年9月4日に私が実施した、その他の個人質問は以下のとおりです。
【2019年9月4日】一般質問:佐倉市の強みを活かしたレンタルファーム事業について
【2019年9月4日】一般質問:佐倉市しかできない「佐倉“江戸”時代まつり」の提案
これは、私の公約です。
若者の声を市政に反映させ、若い世代のための環境を整備していくこと。
また、予算が硬直化し、このような「柔軟な政策予算」が生み出せないならば、議員定数を削減してその予算を充てること。
極めてシンプルです。
この一般質問は、内容的に短いので要約をすることなくそのまま掲載いたします。
◆導入
佐倉市でも、高齢化、少子化が進行しています。
佐倉市が活力ある市として存続し続けるために、佐倉市に縁あって居住している若者たちの定住率を上げ、市の高齢化、少子化を食い止める政策の整備が急務です。
若者たちが佐倉市に誇りをもち、親となったときに佐倉市に住み続けたいと思える環境をつくるには、何が必要でしょうか。若者たちの声が地域や市政に反映されることで、若者たちの住みやすさの向上とともに、自分たちが作り上げたという誇りの醸成、自分たちの子供にも体験させたいという循環を作ることが重要だと考えます。
◆事例
さて、私は昨年の9月末まで東京の独立行政法人に勤務しており、通勤時の駐車場として、臼井駅前のイオンの屋上を使っていました。
夜21時過ぎイオンに入ると、椅子とテーブルのあるドリンクコーナーで、中高生が勉強をしていました。
ある夜、若干挙動不審なふるまいをしていた60歳前後の初老の男性が、勉強をしている中学生と思われる女子に話しかけた直後、その女の子が勉強道具をまとめて席を立つ、という現場を目撃しました。勉強の妨げになるのを嫌がってのことと思います。
なぜこういうことがおきるか、といえば、イオンの共有スペースで勉強するしかないから、となります。つまり、中高生が夜安心して勉強できる便利な環境が、身近にないのです。
こういったことは、我々大人が気づきにくいことです。
このような、若い世代がかかえる不便さを解消するためには、若者ならではの視点からの市政への関与が必要だと、強く感じた瞬間でした。
たとえば、欧米ではユースカウンシルという、「若い世代のみで構成される議会」のような、仕組みがあり、若者の意見を政治に反映させる循環ができあがっています。また、ユースカウンシルで育成されたリーダーたちが、その自治体の議員に育っていくような流れもあるそうです。
さて、スウェーデンでは、若者も含め投票率は80%を超えます。
他方、佐倉市の議会議員選挙では、ここ数年50%を下回っています。今回の統一地方選挙の統計結果はまだ出ておりませんが、20歳から30歳までの年齢層では、軒並み平均投票率を大きく下回るはずです。
高齢者より若者のほうが投票率が低いのは、政治不信に加え、政治参加そのものができないことが要因でもあると考えます。
そこで、若い世代に政治参加を促す施策をご案内したうえで、市長の意見をうかがいます。
◆若者議会
若い世代の政治参加を促す手法として注目されているのが、かつて議会質問で徳永議員等が紹介された「若者議会」です。
詳細の説明は割愛させていただきますが、ここでいう若者議会とは、若者たちによる、予算権限をもつ会議体を指します。
やる気のある若者たちを募集し、市長の諮問機関として約9カ月、彼らの視点で市が実施すべき施策を練り上げてもらう。そして、若者たちによって作られた政策がまず市長に手渡され、最終的に議会に承認されれば、上限1,000万円の予算がつけられ、実行される、というものです。
当該政策を実施している新城市の場合、広告費、運営費あわせた全予算は約1,700万円。これは、現在の佐倉市議会議員の二人分の歳費に相当します。
議会基本条例12条(5)に、議員が政策を提案する場合、必要に応じてその政策に対する財源措置を明らかにすることが記載されてございます。
その、議会基本条例を前提に言うならば、若い世代の政治参加による郷土愛の醸成、リーダーの育成、若い世代の生活利便性の向上などを考えたとき、現在の28の市議会議員の定数を26にしてでも、つまり議員定数を2つ削減してでも、取り組むべき施策であると考えます。
補足ですが、若者議会を実施している新城市の高校生に実施したアンケート結果について、報告書にあった文章を、一部割愛して読み上げます。
「新城市は、若者の想いや意見を取り入れた政策を行っていると思うのか」という質問に対し、6割以上が反映していると答えていて、「思わない」と答えたのは5%に過ぎない。(中略)一方で、将来新城市への定着に関する質問には、68%が残るつもりであると答えている。」
このようなアンケートを現在の佐倉市在住の高校生に実施した場合、どんな結果になるのか興味深いものがあります。
以上、議員削減という予算案もあわせた「若者議会の提案」に関するご見解とあわせ、佐倉市が今後実施を検討している「若い世代」の活力を引き出すための仕組みについて、予算編成権を持つ市長にうかがいます。
佐倉市答弁
初めに、議員定数の削減につきましては、二元代表制の一翼を担う議会においてまずご議論いただくべきものと認識しておりますことから、市長としての発言は控えさせていただきます。
次に、若者議会などの若い世代の活力を引き出すための仕組みの導入につきましては、これからの佐倉に必要な取り組みと考えております。このため、第5次佐倉市総合計画の策定過程におきまして、新たな取り組みといたしまして、高校生や大学生を対象としたワークショップを開催し、若い世代の皆さんからさまざまな意見を頂戴したところです。今後も機会を捉えて若い世代の皆さんの考えやアイデアを伺うともに、より多くの若者が市政へ参画したくなる仕組みについて研究し、若者世代も含めたオール佐倉で、未来に希望が持てる魅力あるまちづくりに努めてまいります。
ありがとうございました。
ご答弁により、第5次総合計画にて、若者の声を反映する仕組みが入っているとのこと、確認できました。他方、アマノジャクのように聞こえるかもしれませんが、行政が話題を確定させ、行政が準備した仕組みのヒアリングは、往々にして発言者を「お客様」という発想で扱いがちです。
若者は、間違いなく佐倉市の次の世代を担うステークホルダーですから、そのような認識で「声を聞くだけ」の政策にならないよう、工夫をお願いいたします。
また、予算編成権をもつ市長から、議員の削減について、二元代表制を前提に議会にて話し合う筋の話であるという趣旨のご発言をいただき、承知しました。
財政が硬直化し、人口減少と税収減が避けられない中、予算配分は「重要度が高い順」に、シビアにあてていくことが求められる時代に突入しています。
議員定数が聖域ではない、まず隗より始めよ、の故事にもあるとおり、議会自らが危機感をもった予算を提案していく必要性に鑑み、今後も活動をしていきたいと考えます。
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