- 2023.01.04
佐倉市の年間500億円の予算と議会賛否
佐倉市議会は現在、28名の議員により構成されています。
私は、会派に所属していないいわゆる無会派議員です。佐倉市議会の無会派議員は3名(玉城議員、稲田議員、私)であり、それ以外の25名の議員は全員何らかの会派に所属しています。
佐倉市議会で「まったく同じ賛否」の3つの会派
現在の議会構成になってから、さくら会、公明党、自由民主さくらに所属する議員18名は、2019年4月から2022年11月定例会までの3年半、574議案(市長提出議案、議員発議、請願、陳情)同じ賛否行動をとってきました。正確に言えば、彼ら18名のうち1名は常に投票権のない議長に選出されていますから、17票がすべて同じ賛否に投票されていた、ということになります。
それがたった一回、2022年6月議会での私の問責決議において、自由民主さくら所属議員4名がさくら会提出の議案に反対したときのみ、彼らの賛否が分かれました。他方、年間約500億円の佐倉市の予算の使い道を決する「市長提出議案」について、2022年11月定例会までの全417件には、上記17名はすべて同じ賛否です。3年分と考えるなら、1500億円分の一般財源の使い道について、すべて「同じ議決」をしている、という状況です。
よって本論考では、便宜上上記3会派をまとめて「さくら会等議員団」と表現することにします。
図にすると、以下のようになります。
さて、さくら会の議員は、自分たちを「責任会派」と呼んでいます。確かに、彼らのこれまでの振る舞いから、彼らの賛否行動はそのまま佐倉市の政策決定となるため責任ある立場であることは言うまでもありません。
佐倉市の全政策予算の決定「市長提出議案」
先の通り、年間約500億円の一般財源の使い道や、水道料金等市民生活に直結する条例等が提案される市長提出議案について言えば、私とさくら会等議員団の賛否は、過去3年半の全417件について、8件しか分かれていません。
議会に上程される議案について、その賛否に「絶対善」はありません。佐倉市民約17万人にとって、賛成できるものもあればそうでないものもあります。市民の代表である佐倉市議会議員28名も、その点は同様のはずです。
賛否それぞれに理由があり、その理由を表明したうえでとる行動であれば、市民の皆さまとしては議員の賛否行動とその理由をセットに選挙で審判をくだすことになります。
その意味で、市民の代表である市議会議員としては、議案の賛否に関する理由を市民の皆さまにお伝えすることは最重要業務の一つです。 そこで、私とさくら会等議員団の賛否が分かれた市長提出議案8件と、佐倉市のコロナ対策予算に係る「議員報酬削減」関連の議員提出議案を抜き出して、私がそれら議案になぜ「賛成」もしくは「反対」したのか確認するとともに、さくら会等議員団はじめ佐倉市議会が、それら議案にどう向き合ったのかを時系列で確認していきます。
私とさくら会等議員団との間で賛否が分かれた議案
長年続いた敬老会 さくら会等議員団の否決により1年間の断絶 引継ぎ困難に
佐倉市議会による「敬老会予算0円」査定
産廃問題で50億円の訴訟を抱える前田建設との間で「理由なき契約OK」
「夢咲くら館」建築契約に係る審議
繰り返される謎の否決 損なわれる市民のレクリエーションと年間3,000万以上の「無駄な赤字」の発生
草ぶえの丘等の指定管理者の「不可解な議会での否決」
議員が監査委員という違和感 監査の専門性が担保できるのか?
さくら会等議員団の「持ち回り職」としての監査委員
施設使用料一括値上げ 懇話会の提言に議会はどう向き合ったか
佐倉市の施設利用料の一括値上げ議案審議
5億3千万円の返還と覚悟無き市長の給料減額処分
事務処理誤りに関する「市長の処分」の在り方と覚悟
国の方針に反する市職員向け「持ち家手当」の増設
千葉県内市町村実施0件 全国9割が廃止の中、佐倉市復活の「なぜ?」
選挙カーのガソリン代「1日7,700円」は妥当か?
佐倉市の選挙カーはどこを、どんな目的で走るのか?
コロナ禍でも議員報酬を死守した「さくら会等議員団の議」
政務活動費は削っても報酬は削らない「珍議会」
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