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佐倉市の防災② 避難所運営員会

避難所運営委員会の立ち上げと実効性の高い避難所運営訓練の実施

平常時にこそ、避難所ごとに実効性の高い避難訓練を実施するべきです。それも、毎年、地道に、行政と地域が一体となって行う必要があります。そのような運営をするには、地域ごとに組織を作ることが必須です。

近隣の千葉市や成田市では、行政が主体となって「避難所運営委員会」を組織し、備えを急いでいます。避難所運営委員会とは何でしょうか。参考として、千葉市の公式サイトにあった説明文を抜粋します。

「災害の規模が大きければ大きいほど、職員の到着の遅れや被災などにより避難所の開設が大幅に遅れる。十分に職員を派遣できずに避難所運営に支障を来すなど、現実問題として職員だけでの避難所の開設や運営が困難となります。突如として発生する災害に対し、避難所を開設し、まずは発災直後から3日間、72時間の混乱期においては住民自らが生き残るための最低限のことを自分たちで最優先に行っている必要があります。そのためには、事前に避難所となる施設を中心に地域の町内自治会、自主防災会などが一体となった避難所運営委員会を設置し、災害発生時に地域住民同士が連携しながら主体として避難所を開設、運営を行う体制を整えておく必要があります。

千葉市の認識に、私たち会派は完全に同意します。

◆避難所運営に関する佐倉市の現状

佐倉市には、「自治会」や「区」と呼ばれる地域組織があります。

一方、佐倉市に39 ある避難所のすべてが、小・中・高校と保育園です。避難所に指定されている学校区は、複数の自治会や区により構成されています。

つまり、いざ発災となったとき、避難所は複数の「自治会」や「区」により、協働で運営する必要がある、ということになります。

自治会単位でなら日ごろの活動により人間関係が構築されていますが、多数の自治会や区にまたがる活動は、地区社会福祉協議会の活動以外ほとんどないのが現状です。

大規模災害時の経験談では、日ごろからの人間関係が構築されていないために、避難所の運営が組織だって行われず崩壊してしまった、という反省がよく聞かれます。

そうなると、例えば避難所の中で自治会や区ごとに運営方針について対立したり、トイレの掃除が一切行われないために、一日でトイレに汚物があふれかえり使用不能になったりします。また、避難所のリスク管理が崩壊しているために、警戒が十分に行われず、盗難や性犯罪などが発生するケースも多数報告されています。

そのようなことにならないために、千葉市や成田市は、先のとおり避難所ごとに「避難所運営員会」の立ち上げを急いでいるのです。

◆成田市と千葉市の取り組み

避難所運営委員会に関する、成田市と千葉市の取り組みについて紹介します。

成田市は、現在14の指定避難所が避難所運営委員会を設立し、避難所運営訓練等の活動を継続しています。

成田市の避難所運営委員会では、行政が各避難地区に設定された委員会に対して、年4回以上の活動を推奨しています。

モデルケースとしては

  • 年度初めに自治会や区からの市民の代表者、学校長などの施設の代表者、当該避難所ごとに設定された行政の担当者が集まり、前年度の振り返りや申し送り事項の確認をし、年間計画を共有します。
  • その後、2回目、3回目の活動では、実際に避難地区の市民や行政が参加し、避難所の運営訓練(受付の開設、設備や備品の確認・設定・撤去、運営訓練、等)を実施します。
  • 4回目の会合では、当該年度の反省や申し送り事項を話し合い、まとめます。

以上を毎年継続実施することを目標にしていますが、会合の回数や内容については、避難所の地区の実情にあわせて最適化した活動を実施しています。

千葉市については、その活動内容が網羅的に公表さております。非常に参考になる情報が満載されておりますので、ご興味があればぜひご一読ください。

避難所運営委員会 ~地域の共助による避難所の開設・運営に向けて~

避難所運営委員会活動状況【令和5年度活動分PDF】

◆佐倉市の開設状況

では、佐倉市はどうでしょうか。

避難所運営委員会の設置については、2020年から過去3回にわたって一般質問で要望していますが、現状で避難所運営委員会が開設されているのは、39箇所ある避難所区のうち、千代田小学校区の1箇所のみです。

2020年8月12日 一般質問

2023年6月11日 一般質問

2024年3月7日 一般質問

私たち会派が繰り返し要望しているのは、上記の成田市や千葉市等の先行市を参考にし、目標値を定めた避難所運営委員会の設置と運営です。

2020年、西田市長が「取り入れられることは取り入れたい」という趣旨の答弁をしていますが、それから5年が経過した現在でも、先の通り避難所運営委員会の設置は千代田小学校区の1箇所のみです。民間事業者のような明確な目標値がなければ、今後もこの状況は継続することになるでしょう。 一刻も早く目標値を設定し、避難所ごとの避難所運営委員会の設置と運営を加速させるべきです。さらにその先には、指定避難所の体育館の冷暖房設備や、万一の停電に備えた太陽光発電設備の設置が必要ですが、それには莫大な予算が必要ですから、国の動向を注視していくことが肝要と考えます。

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