2021年6月28日：佐倉市議会最終日「議員発議に対する討論」

『2021年6月28日：佐倉市議会最終日「議員発議」に関する私見』はこちら

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以下は、議員発議の意見書に対して、佐倉市議会で実施した私の討論原稿です。

今回はコロナによる短縮議会ということもあり、5分間という制約の中実施した討論であったため、説明が不十分な個所もありますが、議場での読み上げ原稿をそのまま掲載させていただきます。

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◆発議案第5号　東京オリンピック・パラリンピックの開催中止を求める意見書：反対
大会開催まで一か月をきったこの時期に、開催中止はあり得ないものと考えます。
現時点で議論ができるのは、オリパラが契機となるようなクラスターや蔓延を食い止めるための具体的な施策であると考え、本意見書には反対いたします。

◆発議案第6号　千葉県立高等学校の校則を生徒の理解が得られる内容に改善するよう求める意見書：賛成
内容に賛同できない点はございません。
冒頭引用されている「黒染めスプレー」の事案について、千葉県弁護士会からの指摘があったとする件についても、弁護士会の指摘が常に正しいと考えてはおりませんが、本件を確認した限り、明らかに学校側の指導は問題であったと考えます。
高校生は、3年になれば選挙権が与えられる立場です。
その意味でも、校則は意見書にあるとおり、生徒と先生が十分に話し合い、自律的に作り上げていくものであるという趣旨に賛成いたします。

◆発議案第7号　「重要土地調査規制法」施行の凍結を求める意見書：反対
意見書で指摘している「基地の機能を阻害するような外国人による土地取得はこれまで一切ない」とする件、もしそのような件があったら国防の危機であり、未然に防ぐ必要があることは明白です。
今回の法案の要点は、土地売買時の事前届出の義務化と、阻害行為の中止命令です。中国が南沙諸島で行っている国際法違反を前提とした拡張主義を目の当たりにしている今、当該法律は我が国にとって必須のものであり、凍結をすることに反対いたします。

◆発議案第8号　「デジタル改革関連法」施行の凍結を求める意見書：反対
日本のデジタル化は周回遅れであり、我が国はもはや先進国ではない、とする言説も一定の納得感をもつにいたっています。総論として、行政についてもその批判はあたるものと考えます。例えば、コロナ禍による福祉目的の給付行政ひとつとっても、マイナンバーシステムが確立していないがために、煩雑な手続きが阻害要因となり、素早い振り込みができない状態が続いています。
デジタル庁創設による行政のデジタル化は喫緊の課題と考えることとあわせ、本意見書が指摘している「政府と大企業が野放図に個人情報を活用操作する危険性」はないものと考え、本意見書には反対いたします。

◆発議案第9号　非人道的な入管収容制度と、世界的に類を見ない閉鎖的な難民認定制度を抜本的に見直すことを求める意見書：反対
意見書冒頭にあったスリランカ人女性の事案は、痛ましい事件でした。
また、本意見書が投げかける入管施設の改善や入管制度の見直しに関する議論は、必要であると考えます。

他方、要望事項の中に、いくつか賛同できない項目があります。

まず、「難民認定申請中は絶対に送還しないこと」とありますが、仮にそのような措置をした場合、難民申請者が難民として認められなかった場合でも、異議申し立てや再申請を繰り返せば、送還できないことになってしまう。

そもそも難民認定とは「母国で迫害を受ける恐れがある外国人を保護」するためのものですが、申請者が多い国の上位はインドネシア、ネパール、フィリピンであり、いずれの国でも、可能性がまったくないわけではありませんが、国内で難民問題が深刻になっているわけではありません。そういった背景を踏まえ、本件は慎重な検討が必要です。

また、要望に「在留資格が無い人でも日本に家族がいる場合、また子どもがいる場合には、在留特別許可を出すこと」とありますが、在留許可の件はすでに偽装結婚が社会問題となり、活発な議論が行われている最中であるという認識です。

例えば、偽装結婚や子供の認知を悪用し日本に入国した後、売春や犯罪に手を染める者が少なからず存在するという現実があります。

そんな中、「家族がいる場合」に在留許可を広げることは、我が国で議論が熟していないと考えますので、本意見書には反対いたします。

以上、ご賛同くださいますようお願いいたします。