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2021年9月21日討論:学校給食の無償化を千葉県独自の助成制度で実現を求める意見書に反対

はじめに

本意見書の趣旨には、「大賛成」です。しかし私は、「趣旨に賛成イコール議案に賛成」という議員ではありません。

過去何度となく意見表明しているとおり、予算を伴う具体的な政策提案であればあるほど、その財源はどこからもってくるのか?を明確にする必要があると考えます。

議案の詳細は、以下のリンクからご確認ください。

発議案第10号 学校給食費無償化への千葉県独自の助成制度の実施を求める意見書


討論原稿

本件は、実現すればすばらしいことです。また、税の世代間格差是正のためにも、学校給食に手厚く税金を投入することには賛成です。

しかし、以下二点の問題があるため、本意見書には賛成できません。
一つ目は、これだけ具体的な政策について、大規模な予算を県に要求する意見書でありながら、代替財源を明示していないこと。
二つ目は、小中学校の給食予算は一義的には市区町村の、一律で無償化する場合は(国民の公平公正を前提として)国の、予算範囲であることです。

例えば、
佐倉市の中学生数と考えられる13~15歳人口】×【中学生の月間給食費5,700円】×【12ヶ月】
で計算すると、年間の佐倉市の中学生の給食費無償化にかかるおよその予算が算出できますが、その金額は約3億600万円です。

概算値ではありますが、佐倉市の中学生だけをみてもこの金額であるため、仮にこの意見書が佐倉市議会で可決したとしても、代替予算の提案がなければ、千葉県に一顧だにされることはないものと考えます。

そうであるならば、例えば現在の議員定数28を8減らせば約6,800万円が捻出できますので、その金額を中学生の給食費につぎ込めば、中学生一人当たり年間約15,000円の減額になります。

このような議会からの提案であれば、教育長もきっと快く受け入れて下さるものと考えます。

以上のように、代替予算の提案がなく、また佐倉市で「生徒の給食費より優先順位が低い予算」の十分な検討もないまま、県に予算要求することに違和感があり、本意見書には反対いたします。

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